1年の平穏無事願う 安房の神社仏閣が初詣客でにぎわう(千葉県)
安房地域の正月三が日は、昨年に比べ暖かく天候にも恵まれ、外房の元日の初日の出、各寺社は参拝客らでにぎわった。コロナ禍を経て日常が戻り始めていることもあり、「平穏な日常と新年の希望」を願い、手を合わせる姿が見られた。 主な神社、寺院の人出は、館山市の安房神社が約7万人、鴨川市の誕生寺が約1万2000人、清澄寺が約7000人、南房総市の高家神社が約4000人となった。冬晴れに恵まれ、各寺社で昨年とほぼ同じかそれ以上の参拝者客が訪れたという。 館山市八幡にある鶴谷八幡宮(酒井利文宮司)には、約1万5000人が初詣に訪れた。同神社によると、「2日に雨が降ったということもあったが、3日まで参拝客が途切れない状況は久々のこと」という。 元日は早朝から多くの参拝客が訪れ、家内安全や無病息災を願って拝殿で手を合わせた。境内ではおみくじを引く人、破魔矢やお守りを求める人でにぎわった。 毎年参拝するという南房総市から両親と来た20代女性は「家族が健康で過ごせるようにお願いしました。就職祈願もしたので、就職活動を頑張りたいです」と新年の抱負も語った。
また、元日は、多くの人が海岸線へ。南房総市の南千倉海岸では、地元の高徳院による大護摩祈祷(きとう)も合わせて行われた。日の出と共に焚(た)かれた護摩火に、訪れた地域住民や帰省者が、護摩木を投げ入れて、ご来光と共に願いをささげた。 南房総市の50代女性は「子どもが大学受験なので、合格できるようにとお祈りした。今年は平和な1年になってほしい」と目を細めた。