【伊東純也選手】「週刊誌が含まれない点もポイント」双方が刑事告訴、さらに女性側を民事提訴した目的は…元検事の見立て【MBSニュース解説】
「また飲みましょう!」LINEにも2通りの見方がある
――2人が伊東選手に送ったというLINE。Aさんは「私のラインしってる?ああよかった笑」という内容。Bさんは、「また飲みましょう!」と伊東選手側に送っているという。伊東選手側の今回の訴状には、「性被害を認識していれば挨拶を送ることは通常考えられず、極めて不自然だ」と主張しています。 (西山晴基弁護士)これも、伊東選手側の主張にも一理ありますし、他方で、女優やアイドル活動をしている方が、今後そういったスポーツ番組とかに出演するにあたって機会を失いたくないっていうところで話を合わせていたっていうところについても、彼女側の主張としてあり得るのかなというふうに思われます。 ――女性の弁護士側は、「こちらに違法行為は無いと考えています。訴状を見て対応を検討したい」としています。
中野教授「週刊誌を訴えたほうが、僕にはなんかスッキリする」
(神戸学院大学 中野雅至教授)週刊誌ではなく女性を訴えるっていうのは、今回いろいろ理由があってそうされたんでしょうけど、そういうことがあまり多くなっていくと、声を上げにくくなるのかな、って思う。事実はおそらく裁判で明らかになるんだろうけど、週刊誌に書かれた瞬間に著名人が全て社会的に抹殺されるというのであれば、最近の一連の中で何が問題かと言えば、週刊誌の報道が僕は問題だと思う。 性被害はやっぱりきちんと扱った方がいいと思うんですけど、こういう2億円の賠償請求とか言われたら、やっぱりなかなか被害の声は出しにくい、週刊誌を訴えたほうが、僕にはなんかスッキリする。 (西山晴基弁護士)そうですね。回収という点では女性2人を訴えるより週刊誌を訴えた方が回収しやすいのは、あるかと思うんですけども、まだ真実がわからない状況の中での話になりますけれども、今回名誉毀損だけでなく、AさんBさんが警察に対して虚偽の告訴をしたところに着目して、民事裁判を起こされてるんですね。 普通に発信しただけではなく、捜査機関を使って伊東選手に刑事処罰を科す目的で、そういった告訴をしてまでここまでやったんだというところが強調されていますので、AさんBさんに対して金銭的賠償を求めるっていうふうな考え方は伊東選手側としてはあり得るのかなと思います。(2024年2月19日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より) ◎西山晴基:弁護士 レイ法律事務所 元検事 性犯罪など多くの刑事事件の捜査・公判を担当 弁護士として刑事、芸能分野の案件を専門に扱う