バドミントン・奥原希望は3度目のパリ五輪出場が絶望的 アジア選手権初戦で世界1位に敗れる
◆バドミントン ▽アジア選手権第2日(10日、中国・寧波) 女子シングルス1回戦が行われ、16年リオデジャネイロ五輪銅メダルの奥原希望(太陽ホールディングス)は、世界ランキング1位の安洗塋(韓国)に15―21、21―18、17―21の激闘の末に1ー2で敗れた。昨年5月に始まったパリ五輪選考レース最終戦でポイントを思うように積めず、3大会連続の五輪出場が絶望的となった。 29歳の奥原は16年リオ五輪に初出場し、日本勢シングルス初の銅メダルを獲得。17年の世界選手権では日本勢で男女通じて初のシングルスで金メダルに輝いた。19年1月からプロ選手として活動し、同年10月には山口茜(再春館製薬所)に次いで日本勢2人目の世界ランキング1位に浮上した。21年の東京五輪では8強だった。 3度目の五輪に向けては、左ふくらはぎ肉離れなどを抱え、レース序盤は出遅れたが、昨年12月のインド・インターナショナルで2年8か月ぶりのツアー優勝。相次ぐ故障からの復活を印象づけ、レース終盤は追い上げを図った。「目の前のことを必死に頑張って、という感じです」と話していた。レースで最後の今大会前はランキング3位の山口、同12位の大堀彩(トナミ運輸)に次ぐ日本勢3番手の17位につけていたが、1回戦敗退に終わり、2番手の大堀を上回る可能性は消滅した。 ◆バドミントンのパリ五輪選考 23年5月~24年4月の1年間に行われる国際大会の成績で争うランキングで決まる。シングルスでは16位以内に2人が入ることで、国・地域別で最大となる2枠を獲得できる。女子シングルスは、山口が日本勢トップの3位。2番手の大堀も12位の出場圏内につけている。正式には4月30日のランキンで決まる。 ◆奥原 希望(おくはら・のぞみ)1995年3月13日、長野・大町市生まれ。29歳。7歳でバドミントンを始め、埼玉・大宮東高2年の2011年に全日本総合選手権で当時史上最年少の16歳8か月で日本一から計5度(11年、15年、19年、20年、21年)制覇。15年スーパーシリーズ・ファイナル制覇。16年全英オープン優勝、リオ五輪銅メダル。21年東京五輪8強。156センチ。
報知新聞社