黒部発ヤギチーズ、世界で高評価 吉田興産世界大会シルバー賞
●朋美さんサクラから着想 YKK(東京)の𠮷田忠裕相談役が代表を務める吉田興産(Y&Co、黒部市)が製造したヤギチーズが、ポルトガル・ヴィセウで開催された、世界で最も権威あるコンテストの一つ「ワールドチーズアワード」でシルバー賞に輝いた。2015、17年にイタリア・ミラノで開催された世界大会の最優秀賞に続く入賞となり、黒部発のヤギチーズが国際的に高い評価を得ている。 【写真】シルバー賞を獲得した「カプリーノさくら」 大会は15~18日に行われ、36回目の今年は過去最大規模となる47カ国から4786品のチーズがエントリーした。日本からは国内大会で優秀な成績を納めた37工房の44品が出品し、スパーゴールド賞1、ゴールド賞4、シルバー賞8、ブロンズ賞8の計21品が受賞した。 2回目の出品となった吉田興産は「カプリーノさくら」の商品名でシルバー賞を獲得した。ヤギチーズに桜の花びらのパウダーを練り込んだ春限定品で、チーズ作りは吉田代表の三女で歌手「Tomomi」として活躍する吉田朋美さんが担当し、黒部市の花がサクラであることに着想を得た。 朋美さんは本場イタリアで「チーズの神様」と呼ばれる農家で修業した後、黒部市宇奈月町栃屋の市営くろべ牧場一角の高台にあるヤギ牧場で2013年に初めて試作品を完成させた。翌年から販売を始め、商品ラベルに「KUROBE」の文字を入れ、「黒部発」にこだわる。 2015、17年にはイタリアのヤギ乳製品のコンテスト「オンブラ・デッラ・マドンニーナ」で最優秀賞「卓越した優秀なチーズ賞」に輝いた。 朋美さんは「黒部のサクラにちなむチーズが国際的に認められてうれしい。次回はさらに上の賞を目指したい」と意欲を示した。