<映画評>ターザン:REBORN 愛する者を救うため英国貴族の”野性”が覚醒
【学びのポイント】ベルギー王・レオポルド2世のコンゴ支配とは? ベルギー王・レオポルド2世(1835-1909)は、世界の列強が植民地としてまだ目をつけていなかったアフリカのザイール川流域を米国の探検家スタンリーに調査させた。この調査結果によって、1885年のベルリン国際会議で、レオポルド2世が私有地「コンゴ自由国」としての統治が認められた。 象牙、天然ゴム、ダイヤモンドなどの採取労働を現地住民に課し、貿易を行っていた。そこで働く現地住民には資源回収のノルマが課せられていて、それが達成できないと腕を切り落とされるなどの残虐行為が行われていた。その事実を最初に公にしたのが、サミュエル・L・ジャクソン演じる牧師でジャーナリストのジョージ・ワシントン・ウィリアムズだった。その後、非人道的行為が世界の非難を浴び、コンゴ自由国の統治権は1908年にベルギー国家に移管され、「ベルギー領コンゴ」が誕生した。現在は「コンゴ民主共和国」となっている。レオポルド2世に仕える官僚・レオン・ロム(クリストフ・ヴァルツ)も実在していた人物だという。
映画『ターザン:REBORN』は、2016年7月30日(土)より、丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか2D/3D全国ロードショー。