中国、「雪球」デリバティブの取引抑制をブローカーに指示-関係者
(ブルームバーグ): 中国は「スノーボール(雪球)」と呼ばれるデリバティブ(金融派生商品)の取引抑制に動いている。事情に詳しい関係者が明らかにした。先に中国株が売り込まれたことを受け、ブローカーが高リスク商品に投資家を呼び込もうと過去最高水準近くにリターンを引き上げたことが背景だ。
関係者によると、当局は今週、大手証券会社数社に対し、オプションに基づく雪球を含め、人民元建て株式を対象とする店頭デリバティブのエクスポージャー純増を一時停止するよう指示した。
規制は一時的なものだが、解除もしくは緩和の時期がいつになるか当局は明示しなかった。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。
経済の先行き不透明感で投資家の信頼が低下する中、政府は株式市場の安定を図るため、昨年終盤から他のデリバティブ事業にもさまざまな制約を課している。
証券監督管理委員会(証監会)にファクスでコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。中国共産党が金融当局や国有企業に対する新たな検査を始めたタイミングで、こうした規制が命じられた。
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原題:China Tells Brokers to Limit Exposure to ‘Snowball’ Derivatives (抜粋)
--取材協力:Zheng Wu.
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