酒蔵は全壊…それでも前へ 日本酒に込めた決意 能登半島地震から8か月
お客さん 「おいしい」 お客さん 「そういう思いも感じながら飲むと味が変わってくる」 イベントを開催した「奥能登や」のオーナー、山内さんも遠く離れた神奈川から中島さんを支えてきました。
奥能登や 山内香織さん 「おいしいの言葉が、遼太郎くんの力になると信じている。会を開催してよかった」 中島さんの酒蔵とは10年来の付き合い。震災以降、連絡を取り合う中、ある日届いたのは… 奥能登や 山内香織さん(今年2月) 「こちらですね。ラベルも何も貼っていないんですが、救い出されたお酒の一本」 ラベルのない一升瓶でした。 奥能登や 山内香織さん(今年2月) 「お酒造りが復興したときに遼太郎くんとお客さまと乾杯したいという思いで、絶対開封しないように補強しました」 そのときがきたら、みんなで乾杯しようと大切に保管されていました。そして9月1日… 奥能登や 山内香織さん 「ラベルのない日本酒。中島遼太郎さんを応援するためにも、今ここで乾杯したい」
中島酒造 杜氏・中島遼太郎さん 「皆さんとこのお酒を一緒に飲めることをすごく楽しみにしてました」 震災前に造られた中島酒造の原点。 奥能登や 山内香織さん 「まずりょうくんが飲んでみたら」 中島酒造 杜氏・中島遼太郎さん 「すごくおいしい」 ◇ 中島酒造 杜氏・中島遼太郎さん 「初心に返るじゃないですけど、うちの大事にしていた味ってこういう味なんだなって」 10月からは今年の新米を使った新たな酒造りへ。 中島酒造 杜氏・中島遼太郎さん 「安心してずっと応援してくれる方たちが、後ろにいると感じられるようになった。全国にファンをつけて、能登に戻ったときにやれる形なのかな。僕たちはお酒がなければ売る物もないし、紹介できるものもないので、おいしいお酒を造ることが第一歩なんじゃないかな」