「ブルーカラー」の仕事が持つ魅力、AIに置き換えられることのない専門職
ブルーカラーの仕事はとかく軽視されがちだ。しかし、現実はまったく逆である。履歴書作成支援サービス企業、Resume Coachの最新のレポートによると、ブルーカラーの仕事は単に必要なだけでなく、その需要と給与は大幅に増加している。 なぜブルーカラーの労働者が求められているのか、そしてなぜ今、ブルーカラーの仕事を検討すべきなのか、その理由を以下のとおりだ。 ・米国では成長著しい職種の3分の1以上(35%)がブルーカラーであり、2032年までに170万人の新規雇用が見込まれている ・組合員の給与は、過去1年間で6.3%増加した ・ブルーカラーの仕事は、ホワイトカラーの仕事よりも雇用とキャリアの安定性が高く、結果として経済的な安定性も高い。AIによる2023年から2024年初頭にかけての約30万人のレイオフに見られるように、テクノロジーなどの高く評価されている業界のホワイトカラーとは対照的である ・Resume Coachはさらに、「多くのブルーカラーの仕事はインフラや日常生活に不可欠であり、AIによって完全に自動化されたり、置き換えられたりする可能性は低い。電気技師、配管工、建設作業員などの仕事は依然として強く必要とされており、テクノロジーで簡単に置き換えることはできない」と述べている。 ■ブルーカラーの仕事とは? 「ブルーカラー(青い襟)」という言葉は、1920年代半ばの新聞で生まれた言葉で、労働者がよく着ていた青い作業着に由来する。 ブルーカラーの仕事とは、一般的に肉体労働で行われる仕事を指す職業区分で、専門職とも呼ばれる。この種の仕事は、オフィスなどではなく、工場、倉庫、屋外、現場、建設現場などで行われ、非常に実践的で技術的な性質を持つ。
ブルーカラーの強み
幸いなことに、ブルーカラーの仕事の強みは、AIで簡単に置き換えられないという点にある。人工知能は、彼らの仕事の多くの側面を強化するのに役立つが、ブルーカラー労働者が行う仕事は非常に技術的であり、専門的であるため、少なくとも近い将来、これらの役割がなくなることはない。 ブルーカラーは、しばしば労働者階級と同義語として使われてきた。しかし、労働者階級の役割に分類されているからといって、ホワイトカラーの仕事(オフィス環境で行われる仕事)よりも重要性が低かったり、影響力が劣っていたりするわけではない。これらの役割は、高度な専門知識と特殊なスキルセットを必要とするため、非常に高い給与を得ている。たとえば、カメラや写真機器の修理工の給与は昨年33%増加し、ウェイターの賃金は26%増加した。 ■学位なしで高収入のブルーカラー職に就く方法 ブルーカラー職の特徴的な利点の1つは、学位なしで簡単に就ける職種が多いことだ。たとえば、建設業や一部のエンジニアリング職では、3年間または4年間の完全な学位がなくても働くことができる。 高収入のブルーカラーの仕事に就くための一般的なルートは、高校卒業資格またはGeneral Educational Development (GED、北米における後期中等教育の修了認定) を取得し、関連する準学士号を取得し、免許試験に合格することである。また、実務経験を積むために、職業学校や専門学校に通う必要がある場合もある。 高収入のブルーカラー職の例をいくつか挙げてみよう: ・フィールドエンジニア ・核医学検査技師 ・原子力技術者 ・航空管制官 ・電気技師 ブルーカラーの仕事は経済にとって不可欠である。彼らは、危機の時や他のセクターが不況に陥っている時でも、産業を稼働させ、インフラを良好に維持するための重要なサービスを提供している。専門的なスキルと資格の取得に取り組むことを決意すれば、高収入のブルーカラーの仕事を確保できるだけでなく、他の人々の生活を向上させることに貢献しているという満足感を得ることができるだろう。
Rachel Wells