最年少18歳でメンバー入り。数か月単位でステップアップする“守備職人”古賀塔子の進化はまだまだ止まらない!【パリ五輪の選ばれし18人】
ニュージーランド戦で代表初ゴールをマーク
パリ五輪に挑むなでしこジャパンのメンバーがついに決まった。ここでは12年ぶりのメダル獲得を目ざす日本女子代表の選ばれし18人を紹介。今回はDF古賀塔子だ。 【PHOTO】7月25日にパリ五輪初戦を迎えるなでしこジャパン18人とバックアップメンバー4人を一挙紹介! ――◆――◆―― なでしこジャパンの中で、最年少の18歳でパリ五輪メンバー入りを掴んだ古賀塔子は、池田太監督が採用する3バックや4バックのどこでもこなす守備職人だ。 173センチの身長はGK平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)、熊谷紗希(ローマ/イタリア)と並んで今回の日本選手の中で最も高く、「小さい頃から寝ることが好きだったんで、それで身長が伸びたのかな」と笑う顔からは柔和な印象を受ける。 だが、ピッチ上ではカバーリングの読みの早さと、1対1で海外の選手にも当たり負けしない強靭なプレーを発揮する。 センターバックとしてJFAアカデミー福島で活躍した古賀は、同級生でチームメイトの谷川萌々子(現・FCローゼンゴード/スウェーデン)とともに2023年の女子ワールドカップでトレーニングパートナーに選ばれ、大会中のなでしこジャパンの練習に参加し、ベスト8敗退まで帯同した。 「チームに帯同させてもらい、女子ワールドカップで優勝したい気持ちが大きくなった」と決意を新たにしてから約1か月半、古賀は狩野倫久監督のもと、日本女子代表として、中国での第19回アジア競技大会を戦い、日本の2連覇に貢献する。 特に決勝戦の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)女子代表戦は、日本が猛攻を受ける時間が長かったが、センターバックの古賀を中心に身体を張って1失点に抑え、4-1で勝ち切った。 その約2か月後には、なでしこジャパンとしてブラジル遠征に参加して代表デビュー。北朝鮮との再戦となった、今年2月のパリ五輪アジア最終予選・第1戦では、プレッシャーのかかる状況ながら先発の座を掴み、その期待に応えて無失点に貢献した。 数か月単位でステップアップしていく古賀は、ac福島卒校後にWEリーグを経ずフェイエノールト(オランダ)に加入する。日本では長身が武器の古賀だが、それが武器になり得ない海外で、さらなる成長を目ざしている。 吸収力抜群の古賀に対し、パリ五輪メンバーにリストアップした池田監督は「自分を成長させるために海外クラブに所属して、試合にも関わっている。なでしこの活動の中では、彼女が持っているディフェンスの強さ、スピード、ボールを持ち運べるビルドアップに関われる良さが見えたので、今回の18人に選んだ」と、選考理由を説明した。 フェイエノールトではボランチが主戦場で、なでしこジャパンでも今年にボランチ起用される時間があった。5~6月のニュージーランド女子代表との国際親善試合では、早くも代表初ゴールまでマークした。 様々なポジションで伸び盛りの彼女が、パリ五輪という大舞台でどこまで成長するのか。古賀はそんな楽しみを持たせてくれる選手だ。 取材・文●馬見新拓郎(フリーライター)
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