極秘会議で幹部の「罵倒合戦」が始まり…日本維新の会の大迷走に身内からも苦言の声続出!
馬場代表と吉村知事のみっともない応酬
後者については馬場代表が「政府とは万博やIRで協力してきた。大喧嘩とは、一言でいうと選挙で自民党に勝って我々の存在を無視できないほど議席を増やすことだ」と語った。 ここで、吉村知事は政策活動費の廃止を強く求める。 「政策活動費がブラックボックスになっている。維新が改革で突き抜けていくためには政策活動費は完全にやめて自民党と戦うべきだ」 政策活動費をめぐっては自民党と維新だけが存続を求め、結果として「10年後の領収書公開」が決まったが、実態は抜け穴だらけであり、大きな批判を浴びていた。 藤田氏が応じる。 「飲食費なんかは上げよう(公開しよう)と思ってます。ただ、例えば専門家や調査会社は名前が出ない前提で契約しているところがあるので、そこは時間がかかる。そうすると、立憲がやっているように、元請けに全部かましてやることになる。それは不健全だと思っていて、直接契約し、それが10年後に公開されるほうがブラックボックスは少ないと思っている」 しかし、国会審議の場では維新の答弁者は「記者の張り込みがあるので飲食店の公開はできない」などと珍説を主張していたはずだ。あれは何だったのだろうか。 また、政党外交の中でも機密性のある支出が必要である旨の主張もしていた。ところが、党で国際局長を務める青柳仁士議員は「今まで政策活動費で国際局の予算を使ったことはない」と明言した。具体的に支出したことはないが、今後は必要になるという意味だったのだろうか。これでは国会の場で議論をしてきた他党が納得できるとは到底思えない。 だが、吉村知事の強い主張もあり、これまでの国会でのそうした経緯はなかったかのように、政策活動費を廃止する方針が決まったのであった。
馬場代表は情報のダダ漏れに激怒するが……
会議はここから馬場代表と吉村知事の応戦が始まる。 吉村代表が「万博やIRは自民党のためにやっている」というニュアンスで発言したことに馬場代表は怒りが収まらない様子で発言した。 「万博やIRは自民党のためじゃなくて日本のためにやっている。そのために政府とも協力している。大阪から何か政府にものをいうのは当たり前やろ、官邸行けるのは当たり前やろ、と思われたら我々も立つ瀬ない」 「なんでそんなこと言うの?一致団結してみんなで協力しているからええ方向に進んでいっている」 これには吉村知事もやや怯んだ様子で沈静化を図る。 会議を視聴していた維新の地方議員は語る。 「まるで子供の喧嘩のようだった。吉村さんもしつこく蒸し返すようなことを言うし、馬場さんの対応も大人気ない。その後に意見をした地方議員の一人が『橋下徹さんを見て憧れて政治家になったが、今は憧れる人がいない』と言ってましたが、同感です」 会議の最後に馬場氏は「この会議のアドレス(視聴リンク)が外部の第三者に流れている。それが後ろから弾を撃つということだ。政党として何のメリットがあるのか。そういうことはやめてください。少々Xで情報発信をするということについては一定の許容範囲があるが、今日のようなことをやられると政党としての機密性が疑われる」と語った。 しかし、維新の議員秘書はこう嘆息する。 「いくら限定公開とはいえパスワードも設定してないYouTubeライブのリンクを広範に送っておいて、漏れるのを防ぐなんて無理に決まっています。実際に秘書だって普通に見られているわけですから。それでいて機密性がどうのこうのというなんて執行部の感覚はちょっとおかしい」 維新内部でのゴタゴタはまだまだ続きそうである。
小川 匡則(週刊現代記者)