全銀河系に発信する観光PRイラストキャラ『知多娘。』
愛知県知多半島の観光や産業などをPRしているイラストキャラクター『知多娘。』。元を辿ると、就職支援事業の一環として誕生したキャラクターだ。2009年の誕生以来、愛知県の観光PR動画『デートde知多あるき』の再生回数が46万回超え、声優による曲を配信限定でリリースしAmazonアニメ・ゲームランキングと総合ランキングで1位を記録、台湾とフィンランドでライブを開催、テレビや雑誌など多数のメディア露出など、快進撃は止まらない。誕生から6年、活動本格化から5年という節目の今、活動を推進するNPO法人の担当者に話を聞いた。
知多みるく登場でアクセス数200から100万件に
知多娘。誕生の経緯は2009年から始まった『ニートの就職支援事業のPR』にまでさかのぼる。NPO法人エンド・ゴールの知多娘。担当者は「2007年より実施された国による若者の雇用支援対策として、『地域若者サポートステーション』が全国いくつかの都道府県に配置されました。知多半島地域としても就職情報を発信する『ちた地域若者サポートステーション』が設置されましたが、知名度が低く、初めは閑古鳥が鳴く日々で…」と、当時の状況を話す。 そこでPR方法を試行錯誤した結果、生み出したのが「知多みるく」だ。「インターネットを中心とした広報PR作戦の一環として、“就職活動から最もかけ離れた違和感”のある“萌えキャラ”をMIXしたPRを考えました」と担当者。そして、かわいらしい女の子をモチーフとした、PRイラストキャラクター知多みるくが誕生した。 いわゆる“萌えキャラ”である。その効果は顕著で、ちた地域若者サポートステーションの利用者は翌月から5倍増。事業の公式ウェブサイトの一日の最大アクセス数も200件から100万件に。翌2010年には5市5町のキャラクターも続いて誕生し、知多娘。としての活動が本格的にスタートした。
要望応え声優起用 観光動画は46万回再生
知多みるくがネット上で認知度を獲得していく中で「知多みるくの声と聴きたい」という要望が寄せられ、知多みるく役に尾高もえみを起用。その後登場するキャラクターたちの声優はオーディションで選んだ。 声優の起用という新たな展開が更に話題を集め、地域のイベントなどの出演依頼が増加。以降、知多半島をPRするご当地声優アイドルとしての活動も始まりました。また、当時の声優の出演作であり、地域の観光PRを目的として製作された愛知県の観光動画『デートde知多あるき』は再生回数46万回を超えている(2015年6月23日現在)。 担当者は「当初、声優はプロを目指す声優の専門学校の学内オーディションで選びました。現在では声優だけに関わらず、様々なジャンルのプロを目指す若者を積極的に知多娘。の企画に起用し、“地域とコラボレーションした若者の成長と実績の場作り”を図っています」と活動の転換と広がりを話してくれた。