永瀬廉オフィシャルインタビューが到着。『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』は「不思議と前向きになれる映画」
間違いなくいい時間を過ごせたなと思う作品
──三木監督とのお仕事はいかがでしたか? めちゃめちゃ人柄が素晴らしくて、僕は話しやすかったし、いろいろ相談しやすい監督さんでした。いつもニコニコしているし、とにかく優しい! 監督が優しいから、優しい物語になったのかなと思うくらいです。徹底して僕らに寄り添ってくれたので、すごくやりやすい現場でした。ことあるごとに現場で僕らのところまで駆け寄ってきてくださって、「ここ、こうできる?」とか意見交換をさせてもらっていました。三木組のスタッフさんも誰もピリピリしていなかったですし、Netflixさんへのリスペクトも感じました。お互いがお互いを尊敬し合ってる感じが僕らにも伝わって来て、“チーム一丸”感が強かったです。みんなが「いい作品にしよう!」という空気でした。 ──完成作をご覧になって、ご自身が出演されているにも関わらずかなり没入して観られたとおっしゃっていましたね。 大体どの作品も自分への反省点が気になってしまうのですが、この作品は珍しく素直に観られた気がします。もちろん反省点はありつつですが、気付いたら秋人と春奈に感情移入していました。ふたりのほっこりするシーンは、自然と頬がゆるんでいたりして。「いいなぁ、こういう時期……」みたいな(笑)。物語全体として難しい考察とかはせず、素直にふたりの感情のままに観られる作品なので、視聴者にも届きやすいものなのかなと思います。 ──ただ後半には驚きの仕掛けもあり、結末にも新鮮さがありました。 確かに僕も最初に脚本を読ませてもらった時は、「そっちなんだ!」と思いました。自分が想像していた結末とは違いましたね。後半の仕掛けも物語全体を通して見ると、すごく効いているなと思いました。秋人と春奈がお互いを本気で想うからこその不自由さはあったんだろうけど、それがあったからあの関係になれたんだなとも思いました。結末を知ってからもう1度観ると、よりグッとくるところがたくさんあると思いますね。 ──鑑賞後のお気持ちはいかがでしたか? 哀しいだけじゃなく、不思議と前向きな気持ちになれる映画でした。余命宣告されたふたりのお話なので、大体の方はふたりが最後にどうなるか想像がつくと思うのですが、その予想とは少し違う結末になっていると思います。哀しいだけで終わらないところが、僕はすごくいいなと思っています。 ──優しい余韻を残してくれる主題歌「若者のすべて」についても。 フジファブリックさんの「若者のすべて」はもちろん知っていたので、最初にこの曲が主題歌になると聞いた時は「めっちゃいい!」と思って、シンプルに楽しみでした。ただこの曲を女性ボーカルのヨルシカさんが歌われることで、全く違う歌のようにも聴こえるし、でも懐かしさも感じて。個人的にはより切なさが増して、この主題歌で優しく物語を閉じてくれたなという印象です。まるでこの作品のために作られたんじゃないかと思うくらい、映画と曲の親和性が高いし、映画が終わった後もずっと耳にこの曲が残っていました。改めて映画の主題歌って大事だなと思ったし、もしこれが劇場ならお客さんは最後まで席を立たない……立てないと思います。 ──Netflix出演は初になりますが、全世界に本作が配信されることについてはどのように感じられていますか? 国籍、性別、年齢関係なく、一度でも恋をしたことがある方にとっては、万国共通の普遍的なテーマなのかなと思います。余命がわずかなふたりの物語ではあるけれど、前向きなラブストーリーでもあるので、是非時間を選ばず最初は気楽に観てみてほしいです。ただうっかり電車の中とかで観始めると、確実に乗り過ごしちゃうと思うので(笑)、できれば家のTVでゆっくり観てほしいなと思います。僕にとってもNetflixは身近な存在なので、恋愛作品で初めてNetflixに出られることが嬉しいですね。 ──作品を楽しみにしている方々へメッセージをお願いします。 タイトルにある通り、お互いに余命があるふたりの物語です。このふたりは「好き」という感情だけで動いている本当に純粋なふたりで、そこには「好き」以外の余計なものがありません。観てくれる方たちの純粋な気持ちを取り戻してくれるふたりだと思うし、間違いなくいい時間を過ごせたなと思う作品になっていると思います。重たい部分もあるけど、最終的にそう感じさせない秋人と春奈の生きざまを楽しんで下さい。 <作品情報> Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』 6月27日(木) Netflixで独占配信