3カ月で海難事故が4件発生、ライフジャケット未着用の2人が亡くなり、1人は行方不明に…釣り客の安全守る町の決断 全国初ライフジャケット着用義務付け条例施行 肝付町
鹿児島県肝付町議会は20日の定例会最終本会議で、釣り客に救命胴衣の着用を義務付ける「ライフジャケット着用条例」を可決した。同町議会によると、同様の条例制定は全国初。町では海難事故が増えており、注意喚起を促すのが狙い。 【写真】〈関連〉肝付町の位置を地図で確認する
同町議会総務文教委員会の発議。同町内の海や川で釣りをする全ての人に対し、安全基準を満たしたライフジャケットの着用を義務付け、町には着用推進を求めている。同日から施行。 町や第10管区海上保安部によると、町内では、県内外から釣り客が集まる岸良地区で今年1~3月、釣りや磯遊びの海難事故が4件発生。うち3人はライフジャケットを着けておらず、2人が亡くなり、1人は行方不明となった。 同委員会の前原和幸委員長は「啓発の意味で議論を重ねた。誰もが安心して釣りを楽しめるように、町から県内外に発信したい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島