「全米女子オープン」に向けて「シェブロン選手権」&日本人選手の2024年シーズンを振り返り
5月31日(金)より開催される「全米女子オープンゴルフ選手権 presented by Ally 2024」。大会には、昨年4位タイにつけた畑岡奈紗(はたおかなさ)選手や6位タイの古江彩佳(ふるえあやか)選手、2019年にメジャー初制覇を果たした渋野日向子(しぶのひなこ)選手など、20名以上の日本人選手が出場予定で、3年ぶりとなる日本人選手のメジャー制覇に期待がかかる。そんな注目の本大会に向けて、今シーズンの日本人選手の調子やメジャー第1戦「シェブロン選手権」の結果をチェックしていく。 【写真】畑岡奈紗選手、真剣な眼差しで豪快なスイング ■2024年「シェブロン選手権」を制したネリー・コルダ選手 2024年の「シェブロン選手権」は、ネリー・コルダ選手(アメリカ)が制した。トップと1打差の2位で迎えた最終日を5バーディ、2ボギーの「69」でプレーして逆転し、通算13アンダーで優勝。2021年「全米女子プロゴルフ選手権」に続くメジャー2勝目となったのと同時に、出場5試合連続優勝の快挙を成し遂げた。 出場5試合連続優勝は、1978年のナンシー・ロペス選手、2005年のアニカ・ソレンスタム選手以来、史上3人目。世界ランキング1位という強さを、メジャーの舞台でも見せつけた。 ■「シェブロン選手権」で活躍した日本人選手の2024シーズンをレビュー 2024年の「シェブロン選手権」には日本人選手が10名出場し、そのうち9名が予選を突破。ここでは、上位に食い込む活躍をした日本人選手の「シェブロン選手権」と今シーズンの戦いを振り返る。 まず1人目は勝みなみ(かつみなみ)選手。「シェブロン選手権」の最終日は、1バーディ、3ボギーの「74」でスコアを伸ばせなかったものの、日本勢最上位となる通算5アンダーの9位タイ。苦しい場面もあったが、自身初の海外メジャートップ10入りを果たした。 2024年シーズンは、現時点でUSLPGA(アメリカ女子ツアー)6戦に出場し、4試合で予選を突破している。「シェブロン選手権」の前週に開催された「Tモバイル マッチプレー」では5位をマークし、2週連続で10位以内に食い込む好調ぶりだ。 続いて2人目は、山下美夢有(やましたみゆう)選手。「シェブロン選手権」では、4日間オーバーパーのラウンドがなく、通算2アンダーの17位タイ。海外メジャー大会でも、ある一定の手ごたえを感じたのではないだろうか。 国内ツアーを主戦場としている2024シーズンは、10戦すべてで予選を突破しており、さらにすべての大会で20位内にランクインするという安定感を見せている。「アクサレディス in MIYAZAKI」「RKB×三井松島レディス」「ブリヂストンレディス」では、優勝まであと一歩の2位につけた。 そして岩井明愛(いわいあきえ)選手も、活躍が期待できる注目選手の一人。「シェブロン選手権」は、「75」だった2日目以外は1アンダーの「71」でラウンドし、通算イーブンパーの30位タイで終えた。 今季は、国内ツアーで3度予選落ちしていたものの、先週のリゾートトラストレディスでは今季初の優勝。全米女子オープン前にはずみをつける優勝となった。 ■2019年全英女王・渋野日向子選手らその他の選手たちにも注目 不調からなかなか抜け出せない2019年「全英女子オープン」チャンピオンの渋野選手は、予選を突破したものの、古江選手と並ぶ通算3オーバー50位タイ。西村優菜(にしむらゆな)選手は最終日に「76」とスコアを落として通算8オーバーの67位タイだった。 「シェブロン選手権」では思うような結果を残せなかった古江選手と西村選手だが、海外メジャー第2戦「全米女子オープン」を前に出場した「みずほアメリカズ・オープン」で、ともに7位タイとトップ10入りを果たしている。このまま調子を上げて、次こそはメジャーの舞台で上位争いを繰り広げてくれるはず。今から期待が高まる。 また、岩井明愛の双子の妹・岩井千怜(いわいちさと)選手も調子を上げている。「シェブロン選手権」にその姿はなかったが、主戦場としている国内ツアーでは「ダイキンオーキッドレディス」と「RKB×三井松島レディス」で、すでに今シーズン2勝を挙げている。 「シェブロン選手権」に続く海外メジャー第2戦「全米女子オープンゴルフ」には、20名を超える日本人選手が参戦予定。「全米女子オープンゴルフ」は、2023年に引き続き2024年もBS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)で無料独占生中継をおこなう。畑岡選手をはじめ、海外メジャー初制覇を目指す日本人選手は一体どのようなプレーを見せてくれるのだろうか。