「共に成長」願い込めて 最上川さくら回廊・長井、大江、真室川で植樹
最上川流域を中心に桜並木をつくり郷土愛と自然を慈しむ心を育む、山形新聞、山形放送の8大事業「最上川さくら回廊」の今年2回目の植樹式が2日、長井市、大江町、真室川町の3会場で行われた。親子連れや夫婦、団体が参加、「子どもと共に成長してほしい」「地域に親しまれる場になって」などの願いを込め、苗木33本を植えた。 長井市の白川きらりふるさと河川公園で行われた植樹式には約40人が参加した。主催者を代表し、斎藤環樹副市長が「新たな桜が加わることで、より愛される場所になってほしい」と述べ、提唱者として松田直樹山形新聞置賜総支社長が事業の経緯を解説した。 植樹者代表の河井地区長の鈴木与一郎さん(69)=同市河井=は、近くの置賜白川沿いに地域住民が数百本の桜を植栽してきたことを紹介し、「次世代を担う子どもたちと新たなシンボルを植栽できてうれしい」とあいさつした。参加者は苗木の根元にそっと土をかけ、美しい花が咲く日に思いをはせていた。
今年の最上川さくら回廊事業はこの日で終了。先月26日の山形市、村山市、山形大農学部(鶴岡市)の3会場分を合わせ、ソメイヨシノ、オオヤマザクラ、エドヒガンの計65本を植えた。1996年の事業開始から植えた苗木は県内35市町村、東日本大震災で被災した宮城県東松島市をはじめ、台湾、中国、ブラジル、タイを含め延べ207カ所、5745本となった。