福沢諭吉の玄孫、ドラマ「VIVANT」の秘話語る 原作など担当
福沢諭吉の玄孫(やしゃご)で、昨夏に大ヒットしたテレビドラマ「VIVANT」の原作・演出を手掛けた福沢克雄さん(60)の講演会が22日、大分県中津市の中津文化会館であった。1万円札の肖像交代に合わせて、市を挙げて諭吉を顕彰する「不滅の福沢プロジェクト」の一環。人気作品を連発するヒットメーカーの熱い思いを約700人が聞いた。 【写真】講演前にあいさつする福沢克雄さん=2024年6月22日午後1時41分、大分県中津市豊田町、貞松慎二郎撮影 幼稚舎からの慶応ボーイで、慶大在学中はラグビーで日本一に輝いた。卒業後、富士フイルムを経てTBSに入社。中学2年の頃に見た映画「スター・ウォーズ」に魅せられ、「映画監督になりたいと思った」。 転機は2007年にドラマ化された「華麗なる一族」の原作者・山崎豊子さんとの出会い。「日本を支えているモノづくりの人たちが元気になるようなドラマを作ってみなさいよと言われ、確かにそうだなと」。それから池井戸潤さんの全著作を片っ端から読み、直談判して「半沢直樹」「下町ロケット」などをドラマ化した。 「VIVANT」では初めて原作も担当。ドラマの中で登場する更生施設「豊前中津園」は諭吉にちなんでネーミングしたことを明かした。「歴史を感じるようなものを大切にし、若い人たちをなるべく応援してあげて」と中津市にエールを送った。(貞松慎二郎)
朝日新聞社