定年後は自宅を手放し「沖縄」で暮らしたいです。退職金「2000万円」あれば移住できますか? 賃貸で暮らすなら問題ないでしょうか?
定年退職後、「スローライフを送る」という夢を叶えるため、住んでいる自宅を手放して憧れの地に移住するケースも少なくありません。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい? 現地での再就職などを考えていないのであれば、移住する前に十分な資金確保が求められます。その際、退職金や貯金、自宅を売却したお金などを合わせて考える必要があるため、早めに準備をはじめ段階的に進めるようにしましょう。 本記事では、退職金2000万円を原資に沖縄に移住できるかについて解説するので参考にしてみてください。
定年退職後の資金はある程度残すことが大切
退職金が2000万円ある場合、移住先で賃貸物件に住むなら問題ないといえるでしょう。ただし、一軒家やマンションなどを購入する場合、価格次第では退職金を全額使い切ってしまうかもしれません。手元の資金を全額使ってしまうと突発的な支出などへの対応が難しくなるため、全額は使い切らず資金を残しておく必要があります。 ただ、原則65歳以降は老齢基礎年金や老齢厚生年金などを受給できるため、年金収入を含めて考えれば十分に生活していけるという世帯もあるでしょう。まずは移住前に、普段どのくらいの支出があるのかを試算し、今後の年金収入とのバランスを考えることが重要です。 移住先での生活を思い浮かべながらシミュレーションをおこない、毎月の支出が収入を上回らないよう生活を設計してください。 参考までに、日本年金機構が発表している令和6年度の夫婦二人分の老齢基礎年金と厚生年金の標準的な金額は、月額23万483円・年額276万5796円です。 この金額は全員に当てはまるわけではなく、納めた保険料などで変わります。移住を検討する際には、想定される自身の年金受給額を把握しておきましょう。
沖縄移住はさまざまなサポートが受けられるケースがある
沖縄県では東京圏からの移住に対してさまざまなサポート体制を整えており、県の定める条件に該当する人に金銭面などの支援もしています。 利用するにはいくつかの条件が設定されており、東京23区在住または東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の一部を除く地域から東京23区内に通勤している人が、離島・過疎地域をはじめとする沖縄県内に移住する場合が対象となります。対象の市町村は年度などで異なるため、沖縄県内への移住を検討している人は定期的にチェックしましょう。 なお令和5年度は伊江村・うるま市が対象でした。具体的な対象要件や支援などについては各市町村への確認が必要となります。また、移住支援金を受けるためには「就業に関する主な要件」「企業に関する主な要件」「テレワークに関する主な要件」「関係人口に関する主な要件」のいずれかを満たさなければなりません。 定年退職して移住する際には要件を満たすのは難しいかもしれないですが、一度要件について確認しておくのがおすすめです。 ■沖縄への移住は早めに準備を進めておく 定年後の移住は、現在住んでいるところと大きく環境が変わる可能性があります。沖縄行きを検討しているのであれば、資金面などを含め早めの準備が必要です。わからない点や不安に思うことがあれば自分で調べながら、一つひとつ問題を解決していきましょう。