“恋をしなくては”の呪いを解く。第29回PFFスカラシップ作品「恋脳Experiment」
「やまぶき」「HAPPYEND」の祷キララを主演に迎え、ある女性が“恋愛の呪い”に向き合っていくさまを描いた第29回PFFスカラシップ作品「恋脳Experiment」(れんのうエクスペリメント)が、2025年2月14日(金)より新宿シネマカリテほか全国で順次公開される。場面写真と予告編が到着した。 「恋脳 Experiment」予告編 幼い頃からままごとや絵本に没入し、素敵な異性との出会いに憧れてきた主人公・仕草(しぐさ)。中学生になって「恋をすると可愛くなれる」と聞き、早速同じ塾の男子に告白して付き合うが、思いがけない展開が待っていた。 「可愛いね」と耳元で囁く塾講師、芸術家気取りの高プライド彼氏、セクハラ&パワハラ上司、そしてついに現れた優しく理想的な男性──。さまざまな出会いを通して、仕草は自分にかけられていた“呪い“に気づき、向き合っていくが……
仕草と同じ美術大学でコンテンポラリーダンスに情熱を注ぐ恋人・佐伯役を「アルプススタンドのはしの方」の平井亜門、社会人になった仕草を優しくフォローする恋人・金子役を「ナミビアの砂漠」「HAPPYEND」の中島歩が務める。 メガホンを執ったのは、東京芸術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了作品である短編「Journey to the 母性の目覚め」がPFFアワード2021で審査員特別賞を受賞した岡田詩歌。これまでアニメーションを軸に、女性性やジェンダーをテーマにした作品を多く手掛け、今回は《恋愛にまつわる強迫観念》にフォーカスした。
〈コメント〉
■祷キララ(山田仕草役) 恋愛しなくても、別に生きていけるとは思うけど。けど…、 岡田監督と「けど…、」の後を探して、恋愛賛美と恋愛批判のその間の茨の道を、もがいたり胸を張ったりしながら歩き続けました。たどり着いたこの映画のアンサーが、誰かの一歩に寄り添えますように。 ■平井亜門(佐伯翔太役) 沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり。 世間一般の幸福が全ての人に当てはまる訳ではない、そんな当たり前な事を改めて考えるキッカケになりました。 小難しく考えず、いろいろな男にたくさん笑ってイライラしながらこの映画を楽しんでくれたら幸いです。 ■中島歩(金子エイジ役) 自分はこんなに笑ってるのに隣の人はなんか全然笑ってないじゃんみたいな、そんな各々の考え方が露わになるような作品かと思いますので、ぜひとも映画館でご覧ください。 ■岡田詩歌(監督) この映画の軸は、「恋愛の呪い」ですが、性別とか立場とか年齢とか関係なく、誰もが何かしらの呪いにかかっているんじゃないかなと常々思っています。いろんな人がいて成り立っているこの社会で、みんなお互いに程よくどうでもよく、程よく関心があって、呪いに縛られてても頑張って打開したりお互いに寄り添えたらいいよね、と思いながら映画を作りました。楽しんで頂けましたら幸いです。