ビッケブランカ「街中で野ウサギが」 海外で印象的だった場所は?
ビッケブランカが、新EP『Worldfly』の制作エピソードや、海外を巡る中で印象的だったスポットを語った。 ビッケブランカが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」(ナビゲーター:サッシャ・ノイハウス萌菜)。10月25日(水)のオンエア内容をテキストで紹介する。
日本とサウジアラビア、ライブの違いは?
ビッケブランカは2023年春から夏にかけて海外公演をおこない、サウジアラビア、イタリア、フランスなどでライブを実施した。まずは、海外のファンからの反響を聞いた。 サッシャ:サウジの人ってどんな反応でした? ビッケブランカ:イントロが鳴ったらすごく盛り上がってくれるんですよ。(アニメの)『ブラッククローバー』の曲『Black Catcher』をやってほしいって言われてやったときはずっと叫び続けていました。あと、5,000人とか7,000人とかの会場でもみんな座っています。 サッシャ:えっ。立たないの!? ビッケブランカ:座りながら叫んで、終わって最後にスタンディングオベーションです。きっと、舞台とか観劇の感覚なんでしょうね。 サッシャ:そういう文化なんだ。 ビッケブランカ:イタリアとかフランスはずっと立って踊っていましたので、そういう違いがあって面白かったですね。 サッシャ:行ってみないとわかんないものですねえ。そういうところでも聴いてもらえてるって感激ですね。 ビッケブランカ:音楽の可能性を感じましたね。
海外公演で影響を受け楽曲を制作
10月25日、ビッケブランカは最新EP『Worldfly』をリリース。EPには、海外公演の経験もインスピレーションの源になっているという。 ノイハウス:アートワークも世界地図ということで、いろいろなところから詰め込んだのかなという感じを受けます。今回の制作プロセスはどんなものだったのでしょう? ビッケブランカ:制作が始まるときには海外での公演がたくさんあることは決まっていたので、行ったら絶対インスピレーションやアイディアは湧くだろうと思っていました。それを1つコンセプトに作ってみようということで、実際に向こうに行って感じた空気感、人間性、マインド、生き方みたいなところを吸収して、日本に戻ってから作り切った感じです。 サッシャ:そうなんだ! その流れでいくと、(収録曲の)『Sad In Saudi Arabia』では現地で寂しかったってこと(笑)? ビッケブランカ:サウジは街がすごいんですよ。とんでもないビルがあって世界でも最新鋭の音楽スタジオがあるんですけど、そのスタジオを使えるエンジニアがまだ育っていないんですよ。 サッシャ:ええ~! 箱だけある感じなんだ。 ビッケブランカ:国がどんどん作っていって国民が頑張って追いつこうとしている様と、置いて行かれて寂しい思いと重ねて作りました。 サッシャ:『Luca』はイタリア? ビッケブランカ:はい。イタリアのシチリアに行ったときに向こうのバンドとコラボしたんですよ。Lucaはバンドのギターメンバーの名前ですね。めっちゃいいやつらで本当に自由に生きていて。『Luca』の歌詞にはメンバーの名前が出てきます。 ノイハウス:素敵です。思い出がたっぷりですね。 サッシャ:『Snake』はレコード会社の触れ込みで言うと、世界基準の曲とお聞きしました。ビッケブランカ的に今の最先端のサウンドをどうやって落とし込んだんでしょうか? ビッケブランカ:フランスのパリでMVを撮った曲で、ベースがずっと低いところでガリガリ鳴り続ける感じとか、ファンダメンタルなリズムがずっと崩れずある感じっていうのは意識した部分ではありますね。 サッシャ:今のトレンドを意識されたんですね。それらを全部ひっくるめて『Worldfly』というEPタイトルなんですけど、最後に『Worldfly』という曲も最後にあります。「1分でボヘミアンラプソディーをやってみた」みたいな感覚に近い曲ですね。 ビッケブランカ:そうですね。表題曲ですけど1分でアウトロの意味も成している感じです。「そういえばあの年だけよく海外に行っていたね」という感じにしないで、地続きで繋げていきたいという心意気を込めてみました。 番組では、EP収録曲の『Bitter』をオンエア。楽曲は映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』の主題歌だ。 サッシャ:歌詞も映画のなかからインスピレーションを受けたそうですね? ビッケブランカ:はい。映画を観て監督と話して、ハートフルなものをいうことでできた曲です。三重県の伊勢志摩という日本一美しいと言われているところが舞台で、そういう意味では日本を歌っている曲ですね。 サッシャ:なるほど。映画を観てどんなことを感じましたか? ビッケブランカ:映画は家族の群像劇で、相続などの難しいことをコメディタッチで面白くもシリアスに描いた作品なんですね。三浦翔平さんと比嘉愛未さんが見事な演技をされていて、僕が観たときは無音のエンドロールが流れたんです。そのときに、頭のなかで優しくてゆったりとした曲が流れたんですよ。「こういう曲が鳴っていてほしいな」というのをそのまま作った感じです。