52歳が「ミセス・インターナショナル」コンテストでアジア・オセアニア代表に 馬とのコミュニケーションの重要性を説く
アメリカ・ウェストヴァージニア州に本部を置き40年の歴史を持つコンテスト「ミセス・インターナショナル」が4月30日(火)、東京・大井町にて開催された。7人のファイナリストから日本代表として世界に羽ばたく4名が決定し、アジア・オセアニア代表として選ばれたのが、岡庭佳代さん(52)だ。 【写真】岡庭佳代さんの優雅に舞うドレス姿
英語と手話を使ったスピーチが特徴的だった岡庭さんは、素晴らしいプラットフォームを確立し、もっとも心に残るスピーチを披露した人に贈られる「ベスト・プラットフォーム・スピーチ賞」も獲得。 「世界の医療現場ではホースセラピーが導入されているのをご存知ですか? 9歳になる私の息子はパニック障害で苦しみました。しかし、馬のセラピー効果によって見事克服することができたのです。私のミッションはホースセラピーセンターを設立し、心に傷を抱えた人をサポートしていくことです」 9歳の息子がひとりでスイスに留学をしていると話す岡庭さん。難しい問題に当たるとパニックになり、泣き叫んでしまうことが3年間くらい続いた。しかし、馬の世話を通して時間をかけて馬と信頼関係を築くことが、メンタルの安定にはとても有効だったという。 「馬は全てを分かっているような気がします。情報をあまり持たないので、今日はこんな感じだろうなと、不思議とこちらの雰囲気を察してくれています。馬にご飯を作ってあげて、ブラッシングをして顔を拭いてあげたり、丁寧なお世話をすることで息子はナチュラルに変わっていきました。動物が好きなので積極的にお世話していました」
人とのコミュニケーションでもホースセラピーは活かせる。人と人も時間をかけなければ信頼関係を築くことはできない。人は過去の出来事を記憶することができるので、記憶も信頼に関わる。馬の場合、記憶、情報を持たないので、一回一回のコミュニケーションを丁寧にしてあげることがとても大切なのだ。ステージでは、英語のスピーチに加えて、手話を披露したのには理由があった。 「来年、乗馬クラブで精神科医の方がホースセラピーを始めることになったので、一緒にサポートしたいんです。私は話しながら手話ができる人になりたくて。例えば、耳の聞こえない方には誰かの助けが必要だけど、私はそこを取っ払ってあげたくて、話しながら手話もできたら、みんなが理解できるし同時にお話しできるじゃないですか。手話ってみんな無声でやっていると思うんですが、そしたら聞こえている人には分からない。文法が全然違うし、手話の学習が遅れているので、難しかったです」 「できることからコツコツと」 普段から街中でゴミ拾いをしたり、SNSで発信をしたり、社会貢献のために身近でできることからコツコツと行い、その輪を広げていきたいと語った。
取材:松本実奈美