EXO・レイ主催、中国の音楽リアリティーショーがすごい。100日間の異文化生活、高クオリティの舞台が見せるアジアポップスの変革
K-POPによるアジアポップスの変革はUSヒップホップと重なる
同時に、長年ヒップホップシーンを観測してきた筆者の目には、同番組の盛り上がりからも伝えられるK-POPのスタイルがかたちを変えてアジアに広がっていく様は、かつてヒップホップが全米へ波及していったさまと重なるように映っている。 もともとヒップホップはNYで生まれ他地域へと波及していったが、当時の日本では「ヒップホップはNYが本場」という風潮が強く、他地域のヒップホップに対して偏見の目を投げかける者も少なくはなかった。やがて西海岸や南部で確立された各自のローカルスタイルもUSヒップホップとして広く認識されていき、現在に至っている。 同様にアジアポップスシーンでも、K-POPやT-POP、P-POP、そしてJ-POPといったようにそれぞれ形成されているローカルスタイルがアジアのムーブメントとしてひとつの盛り上がりを作り上げているのである。「J-POPやK-POPより知られていないから」という理由で他地域のポップスに対して偏見を持ち、目を向けないままでは、今一番ホットな変革を見逃してしまうだろう。ぜひ『百分百出品』を入口に、さまざまなアジアポップスの魅力をたしかめてほしい。
LIL’OGI