新十両昇進・羽出山、幕内で同郷・東村山の大スターと”共演” デザインされた化粧まわしでの土俵入り思い描く【大相撲】
日本相撲協会は27日、大相撲初場所(来年1月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を福岡国際センターで開き、幕下の羽出山(25、はつやま)=玉ノ井=の新十両昇進を決めた。本名をしこ名に関取の座をつかんだ羽出山は、同じ東京都東村山市出身のコメディアン・故志村けんさんへの憧れを語り、地元のスターをあしらった化粧まわし姿での幕内土俵入りを目標に掲げた。再十両は木竜皇(立浪)。 ◇ ◇ ◇ 大きな夢を披露して羽出山が、関取として歩み始めた。東京都東村山市出身として同郷の志村けんさんとの”共演”だ。幕内土俵入りで、志村さん演じる「バカ殿」や代表的なギャグ「アイーン」のポーズなどをデザインした化粧まわし姿の披露を思い描く。全国で20人ほどしかいないとされる珍しい名字の「はつやま」の読みも含め、全国に本名のしこ名を広めるため、志村さんの力を借りたい。福岡県須恵町での新十両会見後に熱く語った。 「東村山の名を全国に広めてくださった地元の大スター。志村けんさんの化粧まわしで幕内土俵入りして『東村山といったら、志村けんさんか羽出山』と言われるようになりたい」 東洋大から2022年春場所で三段目100枚目格付け出しで初土俵を踏んだ羽出山。20年に70歳で死去した志村さんと対面はかなわなかったが、尊敬の念を抱き続けている。入門時には、西武新宿線の東村山駅前にある志村さんの銅像に向け、角界で一旗揚げる覚悟を込めてあいさつ。玉ノ井部屋には「だいじょうぶだァー饅頭」を持参した。周囲へのつかみはバッチリだった。 夢の実現のため、まずは十両の番付を駆け上がる。「2桁白星が目標。師匠(元大関栃東の玉ノ井親方)は、十両を3場所で通過して3場所目には優勝した。それに近い成績を目指したい」。力強く宣言し、会見に同席した師匠を笑顔にした。 現在、幕内に正代、宇良、遠藤、高安と4人の本名の関取がいて、いずれも新十両場所で2桁勝利。験の良さにもあやかり、193センチの恵まれた体を生かした突き押しで「応援してくれる皆さんを沸かせたい」と羽出山。志村さんのようにつかみはOKから、勢いに乗ってみせる。
中日スポーツ