シエラを相手につかんだJTCタイトル。名手、技巧派の長谷見の手腕|スペシャルインタビュー 長谷見 昌弘
【スペシャルインタビュー 長谷見 昌弘】 RSターボでは勝負にならず、GTS-Rでなんとか互角に戦えるところまで性能を引き上げたが、そのGTS-Rでシエラを相手に89年にシーズン3勝(全6戦)、JTCタイトルを勝ち取れたのは、名手、技巧派である長谷見の手腕に追うところも大きかった。 【画像6枚】グループAで勝つには、メーカーのサーキットへの熱量も必要になってくる 「RSターボでの3シーズン、GTS-Rでの2シーズン、とにかく相手は先行しているわけですから、この5シーズンは追いかけることに終始したかたちですね。ここで思い知ったのは、グループAで勝とうとしたら、やはり生産車の段階で、言い換えればメーカーが、その気になって対策しないとダメだということですね」 GTS-Rとシエラの力関係を整理すると以下のようになる。シエラの登場は87年開幕戦。トランピオチームが導入し、結果的にこの年のチャンピオンを獲得。一方のGTS-Rは、最終戦のインターTECに試験デビュー。両車の本格的な手合わせは翌88年の開幕鈴鹿戦からで、くしくも両車は予選で1、2位。ポールポジションはシエラでGTS-R(ニスモ車)と1秒差。決勝(300km)はこの逆となりGTS-Rが30秒先着して優勝した。 初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部