アルカラスがナダル抜き史上最年少で四大大会全サーフェスV「不安あった」<男子テニス>
全仏オープン
テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は9日に男子シングルス決勝が行われ、第3シードのC・アルカラス(スペイン)が第4シードのA・ズベレフ(ドイツ)を6-3, 2-6, 5-7, 6-1, 6-2の4時間19分に及ぶフルセットの死闘の末に下し、同大会初制覇を成し遂げるとともに、四大大会で3度目の優勝を飾った。また、21歳のアルカラスは全サーフェスでの四大大会制覇を史上最年少で達成した。 【動画】アルカラス 全仏OP初優勝!4時間超えの死闘、勝利の瞬間! 世界ランク3位のアルカラスは今大会、1回戦で世界ランク107位J・J・ウルフ(アメリカ)、2回戦で同176位のJ・デ ヨング(オランダ)、3回戦で第27シードのS・コルダ(アメリカ)、4回戦で第21シードのF・オジェ アリアシム(カナダ)、準々決勝で第9シードのS・チチパス(ギリシャ)、準決勝で第2シードのJ・シナー(イタリア)を下し、同大会で初めて決勝に駒を進めた。 世界ランク4位のズベレフと顔を合わせた決勝戦の第1セット、アルカラスはミスが目立ったズベレフから3度のブレークを奪い先行する。 しかし第2セット、アルカラスは第4ゲームから5ゲーム連取を許し1セットオールに追いつかれる。 第3セット、アルカラスは第6ゲームで先にブレークを果たすも、その後ズベレフに2度のブレークを許し、セットカウント1-2と後がなくなる。 それでも第4セット、アルカラスは第2ゲームでパッシングショットを決めブレークを果たすとそのまま4ゲームを連取。第5ゲーム終了後にはメディカルタイムアウトを取り左脚の治療を受けるも、リードを守り勝負をファイナルセットに持ち込む。 迎えたファイナルセット、アルカラスはファーストサービス時に71パーセントの確率でポイントを獲得しズベレフにブレークを与えず、リターンゲームでは2度のブレークを奪い、フルセットの死闘の末に同大会初優勝を飾った。 アルカラスはこれで2022年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)、2023年のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)に続く四大大会3つ目のタイトル獲得となった。 表彰式でアルカラスはチームや家族に感謝を述べた。 「この1ヵ月、チームは素晴らしい努力をした。怪我でとても苦労していた。(前哨戦の)マドリッドを振り返ると調子が悪く、大きな不安があった。あまり練習もできなかった。チームに本当に感謝している」 「家族の応援は子供の頃からずっと素晴らしいものだった。学校から帰りこの大会をテレビで観ていた。今僕はこのトロフィーを掲げている。本当にありがとう」 なお、アルカラスは21歳にして四大大会でハードコート、クレーコート、芝コートの3つ全てのサーフェスで優勝した史上7人目の男子選手となった。これは22歳でこの記録を達成したR・ナダル(スペイン)を抜く、史上最年少記録となる。 アルカラスは今大会の結果、6月10日付の世界ランキングで2位に浮上する。
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