「険悪な雰囲気で終わった」F1開幕戦でRBに暗雲 不満爆発の角田裕毅に同情と苦言「残念だ」
3月2日、F1の2024年シーズン開幕戦、バーレーンGP決勝が行われた。 ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がレースをリードし、初戦での勝利を手にした。2位はセルジオ・ペレス(レッドブル)、3位にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が入った。 F1キャリア4年目となる角田裕毅(RB)は予選11位からスタートとし、完走したものの14位フィニッシュとポイント獲得はならなかった。このレースで角田は、RBの戦略のミスに苦しめられたといってもいい。一時は入賞圏内の10番手を走るなど健闘していたものの、ピットストップの度に順位を落としていったからだ。 さらに終盤、13位を走っていた角田がチームオーダーにより、同僚のダニエル・リカルドにポジションを譲っている。 だが、ポジションを入れ替えた後も、リカルドはそこから順位を上げることが出来ず、RBはリカルドが13位、角田はその後ろでチェッカーを受けた。 角田はこのチームの判断を不服として、オーダーへの不満の声を発したことがレース中の無線を通じて明らかに。さらにレース終了後には、角田がリカルドの車体をかすめるように接近し、追い抜いていくという行為にも及んでいる。 この”騒動”には海外メディアも反応。米放送局『FOXSPORTS』はバーレーンGPの結果を伝える記事の中で、一連の出来事にフォーカスしている。 「ユウキ・ツノダとダニエル・リカルドの2人は、グランプリを通してゆっくりと、しかし止めどなくポイントから遠ざかっていった」と振り返っており、「さらに悪かったのは、チームオーダーに関する論争や、レース後のクールダウンラップでの奇妙な飛び込み攻撃など、険悪な雰囲気のままレースが終わってしまったことだ」と見解を綴っている。 さらに、チームオーダーが発せられる直前まで、角田が12位のケビン・マグヌッセン(ハース)を激しく追い上げていたこともあり、同メディアは「ツノダのフラストレーションは理解できる。バトルの真っ最中だった」などと擁護の姿勢を示しつつ、「RBももっと早い判断などの対処ができたはずだ」と指摘。 その上で、フィニッシュ後のチームメイトへの対応を踏まえながら、角田個人への見解を以下の様に記している。 「クールダウンラップでのこのような暴挙は、レッドブル・レーシングの候補であり上位を走れるドライバーに成長したという、彼の主張を強めるものにはならないだろう。安定した走りをみせていただけに残念だ」 新シーズンでの飛躍が期待されていた角田は、初戦から思わぬ形で注目を集める結果に。チーム内におけるドライバー同士の関係に不安を残す2024年の幕開けとなった。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]