「鵜飼カード付き　つぶまる」を紹介する宮部有子専務＝岐阜市古市場、丸幸製菓

　OEM（相手先ブランドによる生産）を主体にしたあられメーカーの丸幸製菓（岐阜市古市場、宮部源宏社長）が手がける長良川鵜飼の鵜匠や船頭らの写真入りカードを封入したあられが好評だ。ホテル・旅館で土産品として扱われ、想定を上回るペースで販売数が推移しており、注力する小売事業にこの勢いを結び付けたい考えだ。 　封入するのは、今季の鵜飼観覧船のウェブ予約をした人を対象に枚数限定で配布されたカード。カードを企画した笹生八穂子さんから「プロ野球チップスのようにしたら面白いかも」と話をもらい、商品化の提案に乗った。昨年8月に工場敷地内に開設したあられの自動販売機「ARARE　STAND」で今年6月から先行販売を始めた。 　商品名は「鵜飼カード付き　つぶまる」。さくっとした食感の丸いあられと鮎の形をしたあられが入っており、味は3種類で、各種220円。パッケージには自社キャラクター「つぶまる」と、鵜と鮎のイラストを描いている。カード人気に加え、手頃な鵜飼土産として関心を集め、8月には予定個数を完売し、増産を進めるほどだ。 　同社はOEM生産が約9割を占める。贈答用需要が先細りする中で、小売事業にも手を広げ、顧客開拓につなげる。宮部有子専務は「1年たって地域にも浸透してきた。岐阜の土産としても存在感を高めていきたい」と意気込む。