現代の魚とは違うたたずまい……“生きる化石”古代魚やカブトガニ特別展示
【北海道・札幌】札幌の副都心・新さっぽろにあるサンピアザ水族館(札幌市厚別区)で、3月19日(土)から4月10日(日)までの間、「生きている化石がやってきた!古代魚の仲間たち」という春の特別展示が開催されています。 【写真】「弥生時代がなかった北海道」特異な歴史を博物館が紹介
春休みに合わせ「生きる化石」15種類
同水族館が特別展示を行うのは年5回(春休み・ゴールデンウィーク・夏休み・シルバーウィーク・冬休み)。その中でも学年が変わるこのタイミングで、「少しでも魚に興味を持ってもらいたい」と企画されたのが、古代魚の展示です。 「古代魚の仲間たち」で展示されているのは全15種類。オウムガイやカブトガニ、アロワナなどが展示されています。同水族館の福田利幸課長によると「古代魚の展示は過去にもやったことがあるのですが、人気が高く平日でも多くの子どもたちが見に来てくれています」とのこと。
今回は「生きている化石」と呼ばれている古代魚を中心に集め、さらに北海道博物館(札幌市厚別区)からレンタルした本物の化石も展示されています。 「札幌市厚別区と江別市には、北海道の歴史にまつわる施設が多く、それぞれ協力体制をとっています。その中で、サンピアザ水族館と北海道博物館が協力することで、今回の化石の貸し出しが実現しました」(福田さん)
「生き抜いてきた強さ」が魅力
古代魚の特徴としては、「『肺魚(はいぎょ)』と呼ばれる肺を持つ魚がいる(肺呼吸ができる)」「ひし形の硬いうろこを持つ魚がいる(身を守る)」「舌に歯がある魚がいる(獲物を逃さない)」「ギザギザの背びれを持つ魚がいる(敵に襲われにくい)」などです。 「古代魚の凄さは、『生き抜いてきた強さ』です。陸に上がることもなく、大きく進化することもなく、今でも古代の姿のまま生き続けているというのは、当時から『生きていく強さ』を持っていたからだと思います。現代の魚たちとは違う『たたずまい』も感じてもらいたいです」(福田さん) ちなみに「古代魚の仲間たち」の展示期間中は、毎日15時から「古代魚ミニ講座」も開催されています。そのほか、常設展では「魚のサーカスショー」「デンキウナギの発電」「マリンガールの餌付けショー(日曜・祝日)」なども行われています。 サンピアザ水族館の春の特別展示「生きている化石がやってきた!古代魚の仲間たち」は、4月10日(日)まで開催されています。 (ライター・橋場了吾)