松本幸四郎と市川染五郎が共演、白鸚も 43年ぶり「裏表太閤記」 7月に歌舞伎座で
東京・歌舞伎座で7月1日に開幕する「七月大歌舞伎」夜の部「千成瓢薫風聚光(せんなりびょうたんはためくいさおし) 裏表太閤記」で松本幸四郎(51)と長男、市川染五郎(19)が共演する。 昭和56年初演「裏表太閤記」は、豊臣秀吉の出世物語「太閤記」を基に、二代目市川猿翁(当時三代目猿之助)が現代の観客の心を打つ作品として創作した。 秀吉の活躍が輝く〝表〟と、秀吉のライバル、明智光秀らの悲劇を描いた〝裏〟を織り交ぜ、1日かけて上演された壮大な物語だ。 幸四郎は秀吉、鈴木喜多頭重成(備中高松城の軍師)、孫悟空の3役、染五郎は喜多頭の息子、孫市と宇喜多秀家の2役を勤める。幸四郎は「そのスケールと熱量を受け継ぎ、今の時代に上演できる作品に作り上げたい」と話した。 約43年ぶりの上演となる今回はドラマの一部を変更し、内容もコンパクトに。義太夫の詞章もより分かりやすい言葉にしているという。序幕は光秀の物語、二幕目は鈴木家の物語と秀吉と光秀による大滝での立ち回り、大詰めは宙乗りも登場する華やかな所作からなる三幕構成だ。 幸四郎の父、松本白鸚が初演にはなかった大綿津見神の役で登場する。幸四郎は「海の神様という人間を超越した存在を、きっと父はその大きさ、存在感で最終地点(二幕ラストの立ち回り)に誘ってくれるのではないか」と語った。 「これぞ歌舞伎というものを堪能していただける作品になっているので、ぜひ多くの方に来ていただきたい」(幸四郎)。「立ち回りや宙乗りといった視覚的にも楽しんでいただけるような演出もたくさんある。ぜひ、若い方にも見ていただきたい」(染五郎) 7月24日まで。(水沼啓子)
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