「普通をずらして生きる」生き方とは? 伊藤穰⼀と松本理寿輝による“ニューロダイバーシティ”入門
「普通をずらして生きる」という、気になるタイトルの本がリリースされた。 著者は、千葉工業大学の伊藤穰一氏と保育事業を展開する松本理寿輝氏。一冊のテーマになっているのは、表紙に記されている「NEURODIVERSITY」である。
ニューロダイバーシティとは、Neuro(脳・神経)とDiversity(多様性)というふたつの言葉を掛け合わせた単語。 脳や神経、それに由来するさまざまな特性の違いを多様性と捉えて、活躍の場を広げていくことを目指す考え方だ。
発達障害や自閉症と診断される人は、“標準的”な人とは違うとして「区別」されてきたこれまで。しかし、これからは両者が「混ざる」ことで社会は進化していく。 人とのコミュニケーションは苦手でも、絵の表現が素晴らしい人はたくさんいる。踊ることで気持ちを鮮明に伝えられる人もいる。ちょっとした音や光で動揺してしまうけど、落ち着く環境があれば、高度な計算やプログラミングにズバ抜けた能力を発揮する人がいる。 みんなと手を取り合う、ニューロダイバーシティな新世界。教育や地域づくりを手掛けてきたふたりの言葉で紡がれる思考法は、これからの教育、地域社会、組織を前進させる手助けになるに違いない。 普通に生きたい人も、なかなかそうはいかない人も、普通に飽きてきた人も、ヒントを見つけるべく、普通じゃない一冊のページを開いてもらいたい。 Forbes JAPAN 特別編集『普通をずらして生きる ニューロダイバーシティ入門』 著者:伊藤穰一、松本理寿輝 価格:1430円 発行:リンクタイズ株式会社 販売:株式会社プレジデント社 POW-DER=文
OCEANS