“元CA芸人”クレイジーココさん「コロナ禍で死を意識したことがきっかけでお笑い芸人の道へ」
文化の異なる芸能界での戸惑いも
──会社員やCA時代とはまったく文化の異なる芸能界に入り、戸惑いや悩みを感じたことはありますか? クレイジーココさん:まず最初に大きく感じたのは、『良くも悪くも男性社会だな』ということ。外資系航空で働いていたとき、まわりのCAはほぼ外国人。LGBTQ当事者のかたもまわりにたくさんいて、オープンかつフラットな環境でした。年功序列とか性別によるジェンダーロールを押し付けられることは特になく、生理やPMSについての話も気軽にできました。自然にフォローもしてもらえていて、今考えるととても恵まれていたんだと思います。 芸人になってからは、「生理やPMSでテンションが低い=やる気がない」とみなされることもあったりして、だけど生理とかPMSとか言えないからどうしよう……と、最初はすごく生きづらさを感じました。 だけどレギュラーのお仕事に関しては関係性ができてくると、そういう話も勇気を出してできるようになり、スタッフの男性の方も理解を示してくれて、それからはとても気がラクになりました。今後も芸能界全体で、少しずつでいいので生理やPMSについての理解を得たり、女性がもっとメンタル的にもフィジカル的にも働きやすい環境になってくれたらうれしいですね。
ペスカタリアンになってからは肌・心・体の調子も良好に!
──芸人になる少し前から“ペスカタリアン”(哺乳類と鳥類の肉や肉由来の製品を避け、魚介類や野菜、果物、穀物などを口にする食生活スタイル)に食生活をチェンジしたそうですが、きっかけや理由を教えてください。 クレイジーココさん:CA時代にはいろいろな国の人と出会う機会があり、さまざまな食生活があることを知りました。ヴィーガンはもともと知っていましたが、私は「日本食って最高じゃん!」と思っていて、多くの食材をバランスよく食べていれば健康に過ごせると思っていたんです。 ちょうどその頃、ダイエット目的で自分の体質にどんな食材が合うのか・合わないのかを調べる遺伝子検査をしたのですが、『あなたはお肉を分解できる酵素が少ないので、タンパク質は大豆食品かお魚からとってください』みたいな結果が出たんです。でもその当時はお肉が大好きだったので「うるせー」と思って、全然そのとおりに改善しなくて(笑)。 そして時が流れたある日、高いお肉とワインをいただく機会があったのですが、驚くほど体調に異変を感じたんです。これはもしかしたらお肉が原因かもしれないと思い、そこで1回お肉をやめてみたというのがきっかけです。 すると体がむくみにくくなったりお腹を壊す頻度も減ったりと体調がとてもよくなっただけでなく、肌の調子もよくなりました。ダイエット法も糖質制限や脂質制限などさまざまありますが、それが全員に当てはまるわけじゃないですし、1度どんな食材が自分に合っているのかを調べてみることが、心地よい体でいられる近道なんじゃないかなと思います。 (インタビュー後編に続く) お笑い芸人 CRAZY COCOさん 1986年大阪府生まれ。吉本興業所属。2021年にコロナで入院したとき、「明日死んでも後悔しないよう、好きなことに挑戦したい!」と脱サラしてお笑いの世界へ。その年の『女芸人No.1決定戦 THE W』に参戦し、アマチュアながら準決勝に進出。吉本興業にスカウトされる。ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM/JFN全国38局ネット)にレギュラー出演中。著書『元CA芸人CRAZY COCOの夢へのフライト直行便』(ヨシモトブックス)も好評発売中! トップス¥27500/ハウント代官山、デニム¥37400/ニードバイヘリテージ(ともにゲストリスト 03-5728-8788) ピアス¥3960/ミミサンジュウサン(サンポークリエイト 082-248-6226) ネックレス¥24640(ノムグ) 撮影/岡本 俊 スタイリスト/伊藤あかり 取材・文/内田淳子 企画・構成/渋谷香菜子