全豪予選初日は内島萌夏が日本勢でただ1人勝利。「意識を高く持つことができた」とわずか50分で快勝!<SMASH>
南半球の国、オーストラリアでは、テニスシーズンの到来とともに新たな1年は幕を開ける。 【女子テニスPHOTO】内島萌夏ら、2023東レPPOテニスで熱戦を繰り広げる選手たち! パースやブリスベンなど、大陸各地で開催された前哨戦を経て、いよいよ多くの選手たちがメルボルンに集結。1月14日に本戦が開幕する全豪オープンの男女各16枠を懸けた、予選が同会場で始まった。 男女計5名の日本勢のうち、3選手が初日の9日に登場。そのうち2人が敗れる苦しいスタートのなか、快勝を手にしたのが内島萌夏だ。世界161位のエカテリーナ・マカロワ相手に、スコアは6-2、6-0。わずか50分のスピード勝利だった。 だが、その結果とは裏腹に、今大会のドローが決まった時、内島は「初戦から嫌な相手だな」と思ったと打ち明ける。マカロワとは、2週間前にインドのITF大会決勝で対戦したばかり。その時は、勝利したものの粘り強くトリッキーな相手のプレーに、手を焼いた記憶があるからだ。 ただその経験を、内島はプラス因子へと変える。 「相手のプレーを理解し、しっかり(コートの)中に入って打つことを意識して試合に入った」 その狙いが奏功したことは、相手がたびたび打つアンダーサービスにも対応できていたことに顕著に見られる。足を動かし、浅いボールを見逃さず、自慢の強打で次々にウイナーを叩き込んだ。 昨年は自身のプレーを模索し悩みもしたが、今は目指す方向に迷いはない。オフシーズンには5週間、拠点とする中国のアラン・マ・アカデミーで、ワン・シンユやズー・リンらツアーレベルの選手たちと高質の練習を詰めたという。 「おかげで、意識を高く持つことができました」 その手応えを確実なものにするためにも、本戦の舞台を目指す。 現地取材・文●内田暁