日テレ藤井貴彦&上重聡、NHK青井実…武田アナの成功に続けるか!?…男性中堅アナの”退職事情”
男性アナウンサーの退社ラッシュが続いている。 すでにNHKの『ニュースウオッチ9』を担当していた青井実アナ(43)が退職することが報じられていたが、続いて日本テレビの『news every.』を担当する藤井貴彦アナ(52)。そして、藤井アナの後輩で『シューイチ』を担当している上重聡アナ(43)も3月いっぱいで退職することを発表した。 【爽やかすぎるだろ!】すごい…なぜか笑顔で〝あの女子アナ〟と疾走する青井アナ 局アナが退社してフリーになるのは特に珍しいことではなく、毎年誰かしら退社している。ただ、話題になるのは女子アナの方が断然多かったが、最近は男性アナでも注目されるようになった。そのきっかけを作ったのが、昨年NHKからフリーになり、直後から『DayDay.』(日本テレビ系)のメインキャスターを務めている武田真一アナ(56)ではないかと、アナウンサーを多く抱える芸能プロの幹部は語る。 「’80年代後半に、メイン番組を担当し人気も高かったNHK出身の森本毅郎さん(84)や、草野仁さん(79)。そして、フジテレビ出身の逸見正孝さん(’93年没)などがフリーになり人気を博しました。 その後、’11年に日本テレビを退社した羽鳥慎一アナ(52)が人気を博していますが、その流れは一旦途切れていました。それが昨年の武田アナの成功で、人気男性アナの動向に再び注目が集まるようになりました。局側からも『フリーになったら是非』という声がけが増えたと聞きます」 ただ、局アナがフリーに転身する理由は時代とともに変わってきているという。 「昔は局アナの目標といえば、まずレギュラー番組を持つこと。そして、看板である報道系番組のメインキャスターを目指しました。その可能性が無くなったと感じた時点で、退社を考える人が多かった。ですが、看板番組のMCにタレントやフリーアナがなることが多くなり、そんな目標を掲げるアナも少なくなりました。 特にNHKのアナウンサーはステータスであって、退社しても引く手も数多。それこそ民放の報道番組のMCに抜擢されることが多かったのですが、最近はそれほどでもなくなりました。NHKアナだったら誰でもというわけではなく、やはり人気がある人でなければオファーが来ることはないですね」(前出・幹部) それは民放アナも同じ。人気がなければ退社してフリーとなっても成功は見込めない。そういった理由で、人気絶頂の時期に退社を考えるアナが増えたのではないかという。 また、ギャランティーの面を考えても同じことが言える。フリーになれば局アナ時代より収入が増えると思われるが、番組1本あたりの出演料は局アナ時代より増えたとしても、出演番組や回数が増えない限り、全体の収入は減ることになる。 その点において、藤井アナは日テレの看板ニュース番組『news zero』のMCが決まっている。青井アナは、退社前に出たスキャンダルで若干イメージダウンしたが、フジテレビの夕方のニュース番組『Live News イット!』のMCを務めることが報じられている。少なくとも、この2人に関しては心配ないということだろう。 また、局アナの退社が増える背景には、こういった一面もあるという。 「AIの導入が本格化すれば、間違いなく局アナの活躍する場所は限られるでしょう。ニュース番組で“今日起こったニュースをAIによる自動音声でお伝えします”というのを聞いたことがあると思いますが、人間が話しているのとあまり変わりありません。 噛むこともないし、聞き取りにくいこともありません。これに人工的に作られたアナウンサーの映像が重なれば完璧です。映像番組のナレーションなどでも同じことが言えます。人件費もかかりませんし、採用したけど失敗だったなんてこともありません」(キー局情報番組ディレクター) 加えてテレビの衰退も影響しているとか。 「地方局ではアナウンサー募集で以前ほど人が集まらなくなったと聞きます。昔は局アナといえば収入もよく、採用試験には希望者が殺到するほど人気の職業でしたが、今は“狭き門”というイメージはなくなりました。 それはキー局も同じです。テレビに魅力を感じる人が少なくなったということでしょう。ネット配信やユーチューブなどに押されて、今後も先細りで将来性は見込めません。現職の人たちが、若くて商品価値があるうちにフリーになって稼げるだけ稼いでしまおうと考えるのは、ごく自然な流れといえます」(前出・ディレクター) かつては花形職業と言われた『アナウンサー』。そんな時代は終わろうとしている。
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