痛恨2ダボにめげず 西郷真央は「今日イチ」ショットからバーディ締め
◇米国女子◇メイバンク選手権 3日目(26日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6536yd(パー72) 【画像】ピカチュウと15歳アマ 初日「63」の首位発進から2日目「74」で13位に後退した西郷真央。5打差を追うムービングサタデーは2番から2連続バーディを先行した。4番(パー3)もウェッジショットで2mのチャンスを作ったが、ひと筋右を抜けてパー。パッティングで手放しかけた流れを引き寄せたのは6番のパーセーブだった。 1Wショットを左に曲げ、左下がりのラフからのセカンドもグリーン左手前の土手を転がり落ちた。ぶっつけ本番で6Iを使って転がし上げることも考えたが、同組のジェマ・ドライバーグ(スコットランド)のアプローチを見てロブショットを選んだ。「前に打った選手(ドライバーグ)は逆目でも、そんなに芝の抵抗がなかった。自分もライ自体は悪くなかったので」。あえて手前ギリギリを狙わずキャリーを出し、サンドウェッジでスピンを利かせた「ベストショット」でピンチを切り抜け、7番のバーディにつなげた。 後半でも“流れ”の重要性を実感する。9番でバーディを奪えず、リーダーボード上位から自分の名前が消えたことに気付いて迎えた10番(パー5)。距離が残っていたこともあり、ラフから5Wを握ったが、セカンドで土手に当てるクラブ選択ミス。3打目もフライヤーで15ydほど余分なキャリーが出て奥に外し、4オン3パットのダブルボギーをたたいた。14番も2打目を池に落として2個目のダブルボギー。上位の背中が遠のいた。
それでも、急失速したままで終わらないのが新人賞レースでトップを走る23歳の底力。フェアウェイバンカーから作ったチャンスを生かした16番でひとつ取り返すと、最終18番(パー5)もバーディ締めで2アンダー「70」。ティショットが上り傾斜に当たってランが出ず、2オン狙いから切り替えたUTでのレイアップが「今日イチでした」。さらに3打目、右奥の見えないグリーン面に切られたピンへの長いアプローチもうまく距離感を出すことができたとうなずく。 首位と7打差に開いても、通算9アンダー12位に踏みとどまって迎える最終日。「良くも悪くも簡単にスコアが変動するコース。初日にスコアが出たからこそ、『もっと行ける、もっと行ける』となってしまうんですけど、実際にきのう今日のセッティングを考えたら、そんなにビッグスコアが出るようなピンポジションじゃない。自分の気持ちを抑えながら、冷静にマネジメントしていきたい」と言い聞かせるように話した。(マレーシア・クアラルンプール/亀山泰宏)