神宮外苑で行われた秋季練習に参加したヤクルト・田口麗斗（左）と高梨裕稔

ヤクルト・田口麗斗投手（29）が18日、神宮外苑で行われた秋季練習に臨み、来季の守護神返り咲きに意欲を燃やした。昨季は抑えを務めて33セーブを挙げたが、今季は2月の春季キャンプで下半身を痛めた影響もあり、開幕直後に離脱するなど41試合の登板で1勝4敗、7セーブにとどまった。「情けないシーズンだった」と振り返り、「来年は今後の自分の30歳以降の野球生活に関わってくる1年になると思う。もう一回、抑えのポジションでやる覚悟を持って来年を迎えたい」と力を込めた。 今季終盤にクローザーに定着し、11セーブを挙げた小沢怜史投手（26）らがライバルとなる中、「今年は怜史もいいところで投げて、大西も盤石な感じでやっていた。エルビンもまた来年いるなら、そこで競っていかないといけない。清水も石山さんも帰ってくると思うので、そこはもう、自分が（ライバルを）押しのけるくらいの気持ちでやっていければいい」と視線を上げた。 2年連続でハワイで行う自主トレーニングには、ボクシングのグローブとミットも持参する。ミット打ちをする予定で「（前々回）宮古島で自主トレしたときに、根本の運動能力を引き上げる目的でボクシングをやったら、去年のシーズンは年間を通して体がフレッシュな状態でやれた」と理由を説明した。他にも「ココヘッド・トレイル」の登山や、サッカー、バスケットボールなどの異業種を取り入れ、普段は使わない筋肉に刺激を与えていく考えだ。 今オフは「軸はやっぱり真っすぐをしっかり投げないと」と直球の球威向上などに力を注ぐ。「去年、抑えをやらせてもらっていたときは、真っすぐでファールを取れていたが、空振りが多かったかといったら、そうではなかった。今度はそこを求めていきたい。去年に戻すのではなく、去年を超える能力でもう一回、やれるように」とレベルアップを誓った。進化した姿で九回のマウンドに立つべく、鍛錬を積む。