青森・五所川原市の官製談合事件 前副市長ら起訴内容認める
青森朝日放送
青森県五所川原市が発注する工事を巡る官製談合事件の初公判が開かれ、前の副市長と元市職員の男は起訴内容を認めました。検察側は懲役1年6カ月を求刑しました。 初公判が開かれたのは、五所川原市の前の副市長 一戸治孝被告(71)と、五所川原市の元職員の石井隆夫被告(70)です。 2人は、会社役員の片山弘一被告(70)と共謀のうえ、2021年11月に五所川原市が発注した指名競争入札で、「五所川原建設技術研究会」に所属する業者が落札できるよう公正を害する行為をした、官製談合防止法違反などの罪に問われています。 青森地方裁判所で開かれた25日の初公判で、一戸被告と石井被告は「間違いございません」と起訴内容を認めました。 また、一戸被告は談合に関与した動機について、およそ6年前に、共謀する片山被告から「入札に参加できずに苦しい業者が多くいる」などと聞き、情に流されて協力したと説明しました。 検察側は極めて身勝手な動機などと指摘し、2人にそれぞれ懲役1年6カ月を求刑しました。 一方、弁護側は、反省の弁を述べていることなどから、執行猶予付きの寛大な判決を求めました。 判決は、1月15日に言い渡される予定です。 また、片山被告の初公判は27日に開かれる予定です。 一戸被告は裁判の最後に、「市役所の信頼を失墜させる行為を行ったという慚愧(ざんき)の念に堪えない」「こういう思いを胸に秘めながら、罪を償っていきたい」と述べました。