10秒で決められる「心の拠り所」コーデ。簡単に見つける方法は?【エディター昼田祥子さん】
こんにちは、エディターの昼田です。 この連載で募集した「クローゼット片付け企画」。たくさんのご応募をありがとうございます! ご応募いただいた方全員と、マンツーマンで伴走したい気持ちでいっぱいです。 仕事も休日も娘の運動会も、「シャツ」と「パンツ」があればいい【エディター昼田祥子さん】 7年前、「私はどうして服が捨てられないんだろう?」からはじまった自己対話。 服を捨てすぎて、今度は何を入れていいか分からなくなったこと。葛藤して、もがいて、考えて、決して楽しいとは言えない日々でした。 苦しかった理由は、服こそが毎日の楽しみであり大好きな存在であったこと。それから、服が仕事そのものであったからだと思います。私はどうなってしまうんだろう、仕事を失ってしまうのだろうか。私の場合は服でしたが、自分にとって大事なものを切り離していく行為は、誰にとってもしんどいはず。今でも思い出すと涙がでます。
でも、もしもあのとき「あなたは大丈夫」と誰かに言ってもらえたら。先導してくれるような頼もしい存在がいてくれたなら。 7年前の私が欲しかった存在になれたらと思いながら、このプロジェクトを進めています。服を捨てると分かる、本当の自分。余計なものを取り除いて自分本来の道に戻れたら、クローゼットだけにとどまらず、自分らしい人生を全自動モードで展開させていくでしょう! この連載でレポートしていく予定ですのでお楽しみに。 さて、本題まで長くなりました。 私が片づけにおいてもっとも影響を受けた人、稲垣えみ子さんのインタビュー。一番印象的だったのは、家庭料理において「これが落ち着くよねっていうものがない。それってすごく自分で不幸だったと思う」とおっしゃっていたことです。 これはファッションにおいても一緒だなと思います。 かつての私も、毎日いろんな服をとっかえひっかえして、落ち着くものなんて全くありませんでした。むしろ同じ格好はできないと思っていて、バリエーションを出すことに必死(笑)。 けれど、今の私は違います。落ち着く格好、つまりファッションにおける「心の拠りどころ」を見つけたのです。それがシャツとパンツです。どんな日もこれでいい。これさえあればいい。 仕事に行く時もシャツとパンツ。 休日もヨガにいく時もいく時も、シャツとパンツ(スパッツ)。 娘の運動会も、シャツとパンツ。 尊敬する人にお会いするときも、シャツとパンツでした。ちょっと緊張する場面だからこそ、自分らしい格好が心を落ち着かせてくれます。 こんなふうに、自分の基本形があることで毎日がものすごく楽になりました。 シャツとパンツと書きましたが、シルエットの違い、色の組み合わせも考えればバリエーションは無限大。仕事のときにはかっちりした素材を選び、休日やアクティブな日には動きやすい素材を選ぶ。こんなに着ているのに全然飽きないです。いや、むしろ尽きない楽しさ! 稲垣さんも、7年間続けている「メシ・汁・漬物」ご飯に全然飽きない。むしろこの食事にウキウキすると書いてありましたけど、私も同じ感覚です。 では、そんな「心の拠り所コーデ」はどうやって見つけたのか? 私の場合、最初から「私の基本コーデはこれにしよう!」と決めていたわけではありません。自分が好きなコーディネートのパターンはいくつもあり、絞るという発想すらありませんでした。コーディネートをするのが好きな方は、こういう状態になりやすいと思います。 ここからやったことは二つ。 (1)10数秒でコーディネートを決めないといけないなら何を着る? コーディネートに時間をかけたくない自分でありたいと思ったときに、さっと選ぶことを実践してみたわけです。考えずにぱぱっと選んだときに、思わず手にとってしまうものは何か? しばらくやって自分を観察してみたら多かったのが「シャツ+パンツ」でした。そういうものこそ、体が覚えている安心できるコーデ。自分にとって着慣れたアイテムが必ず入っているはずです。 (2)服を捨てているのになぜか買いそうになってしまうアイテムや、目に留まったアイテムは何? 自分を深く観察していたら、出てくると思います。私の場合は、やっぱりシャツとパンツが圧倒的でした。 こうして見つけた「心の拠り所コーデ」。いろんなコーデに手を出しすぎて、本当に好きなコーデ、自分にとって心地いいコーデに気がつけなかったのだと思います。 みなさんもぜひ、発見してみてくださいね。 撮影・スタイリング・文/昼田祥子 構成/出原杏子
昼田 祥子