イバンカ・トランプ氏、政治との関係を断ち切る 「戻るつもりはない」
「後継者」から柔術へ
トランプ政権の1期目が終わりに近づくにつれ、イバンカ氏はより好戦的な人物として登場し、父親と足並みをそろえて「党派的な調査」と称するものを激しく非難した。また中絶の権利に「断固とした」反対派であると自称。当時、情報筋は同氏が将来的に出馬すると予測しており、トランプ一家と仕事をしたある情報筋は、トランプ氏が娘を「後継者」とみなしていたと語った。 しかしトランプ政権1期目の終わりは、家族にとって必要な変化だった。トランプ氏は21年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件の余波でワシントンからほぼ追放され、フロリダへと環境を移した。 イバンカ氏が政界を去る決断は、過去4年間のより困難な個人的な出来事によっても生み出された可能性がある。最愛の母であるイバナ・トランプ氏が22年7月にニューヨーク市の自宅で突然亡くなったのだ。 また、夫のクシュナー氏も健康問題に悩まされており、甲状腺がんで2度の手術を受けたという。 友人らは、家族が21年1月にフロリダ州マイアミに引っ越して以来、イバンカ氏の公に見せる攻撃的な姿勢は、徐々に現在の姿勢に転じていったと述べている。 複数の友人らはCNNに対し、イバンカ氏について政治から身を引くという自身の決断に安心しており、家族を優先してプライバシーを確保し、新しい興味を追求していると語った。 イバンカ氏のSNSには、家族と一緒にガーデニングをしたり、柔術やサーフィンを習ったり、ボードゲームに興じたりする写真が散りばめられている。
4年間の予測
イバンカ氏に近い情報筋によると、今のところ政界復帰の可能性はないものの同氏は父親の2期目に新たな方法で影響力を発揮する可能性が高い。具体的には食料不安や、農家の支援、災害救援に重点を置いた非営利分野などが考えられるという。 情報筋は「彼女は今、自分の影響力をより個人的なレベルで活用し、自分が属する地域社会に良い影響を与えることを選択している」とし、「そのように影響力を発揮しながら、幼い子どもたちとそのプライバシーを優先する時間を持つことが彼女の望みだ」と付け加えた。 イバンカ氏はハワイの山火事やノースカロライナ州のハリケーンの被災者、ポーランドに避難したウクライナ人の支援活動に従事してきた。地元の食料支援施設を手伝ったりもしている。