ジャンボタニシ 田んぼにバラマキやめて 農水省がSNS投稿
農水省が注意喚起
「ジャンボタニシ放飼は止めて!」。農水省がX(旧ツイッター)で注意喚起に乗り出した。交流サイト(SNS)上に、水稲の苗を食害するスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)を水田にまく様子を収めた投稿があり、問題視する声が2月末ごろから続出。今回の投稿につながった。 放飼されたジャンボタニシ
ジャンボタニシは南米原産の淡水巻貝の一種。稲の苗を食害するが、苗がある程度の大きさになると水田内の他の雑草を食べることから、定着してしまった地域では水田雑草の除草に利用する場合があるという。 ジャンボタニシをまく様子を投稿した人も、除草が目的だったとみられるが、農水省の植物防疫課は「除草のためでも、まくのはやめて」と強調。ジャンボタニシは繁殖力が強く、自力であぜを乗り越えることができるため、近隣の水田に広がる恐れがあるという。 被害が出ている産地は、秋に殺貝効果のある石灰窒素を散布したり、冬に耕うんして土中の越冬個体を砕いたりして生息数の減少に努めている。しかし、一度侵入されると根絶が難しく、同課は「(放飼は)地域で実践されている対策と正反対の行動」と指摘する。
日本農業新聞