井上尚弥も困惑?!IBFからの指名試合通達でカシメロ本命も急転次戦相手が混沌
井上自身は「カシメロが標的」と断言していた。今回のIBFの指名試合指令を受けて、次期対戦相手が混沌としてきたが、「誰でもいい。決まった試合をやるだけ」と、大橋会長に伝えたという。 ただ33戦30勝(20KO)2敗1分の戦績のダスマリナスは、サウスポーであることから、過去に元WBC世界バンタム級王者、山中慎介、井上拓真(23、大橋)、先日、ニューヨークでIBF世界スーパーバンタム級暫定王者となった岩佐亮佑(セレス)らのスパーリングパートナーに呼ばれていた選手。それが今年3月に指名挑戦者決定戦でケニー・デメシリョ(27、フィリピン)に判定勝ちしてランキング1位に浮上した。 「ベルトの統一も大事だが、対戦相手と、試合内容の方がもっと重要」というのが、井上のポリシー。強い相手との試合を求め続けてきた経緯からすれば、ダスマリナスはいかにも役不足だ。 本場、米国のマーケットでもプロモーターは、タイトルよりも試合相手、好マッチメイクを重要視する傾向にある。来年4月の試合が”モンスター”の米国再デビューとなることを考えると、なおさら、ダスマリナスでは厳しいだろう。 「(IBFベルトの)返上も含めてゆっくりと考えていきたい」と大橋会長。ダスマリナスは、カシメロと同じくMPプロモーションの所属でもあり、大橋会長は、30日の期限内に、ベルト保持か、強敵か、の悩める選択に方向性を出すことになる。 また11月7日のセミファイナルで、ノルディ・ウーバーリ(33、フランス)とのWBC世界同級王座統一戦に0-3判定で敗れた弟・拓真の復帰戦は、来年5月に「それなりの相手」(大橋会長)とマッチメイクされるプランも明らかになった。
WBC世界同級王座への挑戦者決定戦だった”悪童”ルイス・ネリ(メキシコ)対ロドリゲス戦が、ネリの計量失格で中止となり、ネリはランキングから外され、指名挑戦者には兄との激闘を演じた元5階級制覇王者のノニト・ドネアが指名された。ウーバーリの次戦は、選択試合で、ドネアとの指名試合は、その次になるが、大橋会長は、「いずれそっち(WBC勝者)に拓真を挑戦させたい」という。 すでに練習を再開させた拓真自身も「ウーバーリにリベンジしたいが、ドネアが勝っても面白いですね、やりたいですね」と語っていた。 大橋会長は、「この流れから言えばドネアが勝つのかな。ウーバーリは、拓真に最終回に左を打たれて、もろい感じもあった。ドネアの左フックを浴びたらどうなるのかなと」と、ドネアの勝利を予想。ドネアvs拓真が実現すれば、これも兄の次戦同様に面白いカードとなる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)