熱帯夜続くソウルの公園、何とかならぬか「悪臭放つごみの山」
【08月22日 KOREA WAVE】ソウルの代表的な都市避暑地である漢江(ハンガン)公園が、熱帯夜の影響でごみ問題に悩まされている。清掃員たちは、暑さの中で増え続けるごみの処理に追われており、その負担は大きい。 17日午後8時、ソウルの汝矣島(ヨイド)漢江公園にある地下鉄9号線の汝矣ナル駅2番出口から出ると、公園入り口付近に漂う腐った食べ物のにおいが強烈に鼻を突いた。近くのごみ捨て場には、食べ残されたチキンやトッポッキ、ビールなどのごみがそのまま放置されていた。夜が更けると、これらのごみが発する悪臭が漢江の川辺にまで広がった。 今年は熱帯夜の記録が更新される中、漢江公園の利用者が増加し、それに伴ってごみの量も急増している。漢江公園を訪れる市民たちは、暑さをしのぐために夜遅くまで公園に滞在しているが、その一方で公園内の至る所で悪臭が問題となっている。特に食べ物の残骸が原因だ。 市民の中には、悪臭に対して不満を漏らす声も多い。恋人と一緒に漢江公園を訪れた35歳の会社員は「涼を求めて来たのに、ここでごみのにおいをかぐのは気分が良くない。夏場は特に食べ物のごみを別途処理する方法が必要だ」と述べた。また、幼い子供を連れて訪れた母親は「悪臭がひどくて不快だ」と感想を述べた。 さらに、公園利用者の中には、食べ物のごみを捨てる専用の場所やごみ箱を設置するべきだという意見もあった。20代の女性は「食べ物を食べる区域を設け、そこに専用のごみ箱を設置して管理を強化すれば良いのではないか」と提案した。 ソウル市未来漢江本部は、夏季のピークシーズンに合わせて毎日23人の清掃員を配置しているが、増え続けるごみの量を処理するには力不足だという。漢江公園だけでも、1日平均3~4トン、週末には5~6トンのごみが発生している。 未来漢江本部の環境チームの責任者は「若い人たちがピザやトッポッキ、チキンなどを地面にそのまま放置していくケースが多く、食べ物だけでなく、トイレの床にたばこの吸い殻が散乱している」と嘆いている。 また、清掃員の数が不足している状況について、「1日あたりの清掃担当者は11人程度で、そのうち5~6人が公園全体を担当している。11月には契約社員11人の契約が終了するため、正規職員3人で一つの区域を担当することになる」と、深刻な人手不足を訴えた。 未来漢江本部の関係者は「熱帯夜で漢江を訪れる市民のために、今月10日から午後11時から翌朝7時まで別途の清掃員5人を追加で投入している。清掃員たちは使命感を持って取り組んでいる。市民の協力と成熟した意識が不可欠だ」と述べた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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