猛暑でリンカーン像溶ける、ろうで制作 米首都ワシントン
今週米首都ワシントンを襲ったうだるような暑さに、ろうで制作されたエイブラハム・リンカーンの像は太刀打ちできず、一部が溶けて頭部が落ちてしまった。 猛暑に見舞われた米首都ワシントン。ろうで制作されたエイブラハム・リンカーンの像は一部が溶けてしまった。高さ約180センチの像は、南北戦争時代についての意識を高めることを目的としていた。 展示のスポンサーである非営利団体(NPO)「カルチュアルDC」のエグゼクティブ・ディレクター、クリスティ・マイゼルマン氏はこう語った。 「このプロジェクトに着手したとき、アーティストは複数のろう生産会社と調査を行い、私たちは異なるろうの種類を調べて融点を確認した。このパラフィンろうは凝固点が華氏140度(摂氏60度)なので、100度(同37.78度)程度の温度で像が溶けてしまうとは思わなかった」 「修復が可能かどうかについてアーティストと話し合っている。夏の残りの期間の天候が不確実であることを考えると、修復して無傷のまま残せるかどうか自信がないという結論に至った」 ここ数日は摂氏約38度近くまで気温が上昇し、像はゆっくりと溶けていった。 マイゼルマン氏は、今回の件が話題を呼んだことで、予期せぬ形でプロジェクトにポジティブな関心が集まったと話した。 この像は芯が付いた実際のろうそくで、ろうで制作された像のシリーズの一部となる。