話題の新団体マリーゴールドに現われた女子プロレス界注目の超新星、天麗皇希とは何者か? 「もう人生が180度変わったと言っていいくらい」
「でも、最初は不安でした」と皇希。これまでやってきたのは技(形)を綺麗に見せるパフォーマンス。マリーゴールドで練習してみると「基礎が全然足りてない」ことを痛感した。それでもなんとか3連勝。 「前の団体でやってきたことが無駄ではなかったんだなと」 アクトレスガールズは2022年からの新体制で“プロレス界”と縁を切るような活動形態となり、プロレス専門マスコミによる取材もなくなった。露出が減り、いわば知る人ぞ知る団体に。皇希はそこから大注目の新団体に移ったわけだ。 「これまでと違う層の人たちに見てもらえている感覚があります。SNSでは“待ってたよ”という言葉もいただきました。プロレス界に来てほしかったと」 もともとは演劇の世界で活動。アイドルをしていた時期もある。そこからプロレスに触れ、さらに“本物の”プロレスラーに。 「もう人生が180度変わったと言っていいくらいです」 クラシックバレエとストリートダンスの経験がある皇希。まず立ち姿の美しさが目を引く。長身から繰り出す技は誰が見てもダイナミック。すでに単なる新人ではなく、女子プロレス界の注目株だと言っていい。 旗揚げ前、舞台出演もあって満足できるほどにはプロレスの練習ができなかった。そのことを対戦相手の石川に批判されてもいる。だが「自分が決めた道なので」と“兼業”にプライドを持っている。もちろん、これまで以上にプロレスの練習に取り組むのは大前提。これから実力はさらに上がっていくだろう。 マリーゴールドに来て、一気に世界が開けたという。自分でも想像していない人生だったが、そこに可能性も感じる。 「勇気を持って一歩踏み出すだけで、こんなに変わるんだよっていうのを体現していけたら。こういう自分の見せ方もあるんだって。今、見える景色が全然違うんです」 最初の段階では“ロッシー小川新団体はスターダム離脱組による団体”というイメージもあった。しかし実際のリングでは、元アクトレス組が抜群の新鮮さをもたらしている。旗揚げ戦でジュリアが負傷し、当面は欠場となるだけに皇希の役割も大きくなる。ここから皇希がどこまで成長していくか。それを見ていくのもマリーゴールドの楽しみの一つだ。 取材・文●橋本宗洋