トランプ氏「口止め料」裁判、有罪の評決-米大統領経験者で初めて
この裁判を民主党による選挙妨害だと繰り返し非難してきたトランプ氏は、最大4年の拘禁刑が言い渡される可能性がある。だが、同氏が控訴するのは確実で、自由の身のままでいられると考えられる。
トランプ氏は「われわれは最後まで闘い、勝利する」とも語った。同氏はダニエルズ氏との不倫関係と業務記録改ざんのいずれも否定している。
評決は大統領選を前にした重要な節目となる。有権者は重罪で有罪評決が下った人物を次期大統領に選びたいかどうか判断を迫られる。一方、不動産業で財を成したトランプ氏は法的および個人的なスキャンダルの過去にもかかわらず、共和党掌握は盤石だ。
トランプ氏は選挙資金集めや政治的支持の確保で力を維持しており、有権者を対象とした世論調査の多くでは、再選を目指すバイデン大統領をリードしている。
有権者が評決にどう反応するかは不透明だ。裁判の審理が行われている段階で実施された世論調査では、有罪評決となれば一部の有権者はトランプ氏を避ける可能性が示唆されていた。
バイデン大統領の陣営で広報責任者を務めるマイケル・タイラー氏は30日の声明でトランプ氏有罪評決について、「誰も法を超越することはできない」ことを示したとし、トランプ氏が「個人的利益のために法律に違反しても結果に直面することはないと、常に誤った確信を抱いてきた」と指摘した。
一方、バイデン大統領は陣営への寄付を訴えるX(旧ツイッター)への投稿で、「ドナルド・トランプ氏を大統領執務室から閉め出す方法は唯一、投票箱にある」とコメントした。
トランプ氏に有罪評決が出たことを受け、同氏の新興メディア企業トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループの株価が急落した。評決直後に一時15%安となった後、ニューヨーク時間30日午後6時22分(日本時間31日午前7時22分)時点は6%安と下げ幅を縮小した。
原題:Trump Guilty Verdict Adds Twist to 2024 Race: A Convicted Felon、Donald Trump Becomes First Former US President Guilty of Crimes、Donald Trump Found Guilty in Historic NY Hush Money Case (3)(抜粋)