検事が取り調べで人格否定発言か 前首相襲撃、最高検に抗議文
和歌山市内で2023年、岸田文雄前首相の演説会場に爆発物を投げ込んだとして殺人未遂罪などに問われた無職木村隆二被告(25)に対し、和歌山地検の検事が逮捕後の取り調べで「社会に貢献できていない」「小学校低学年くらいの知識」などと発言し、人格否定に当たるとして弁護人が最高検に抗議文を送っていたことが21日、関係者への取材で分かった。 最高検から返答はないとしている。捜査関係者によると、取り調べを担当したのは地検の男性検事(36)。花輪一義次席検事は取材に「この事案を把握しているかどうかも言えない」と述べた。 弁護人などによると、検事は「法律の専門家は私も含めてメジャーリーガーだとして、木村さんは小学校の低学年くらいの知識」などと発言。被告が事件前、被選挙権の条件が憲法違反だとして国を提訴したことを念頭に置いたものとみられる。 検事は、被告のひきこもり生活を挙げて「かわいそうな木村さん」「木村さんは社会に貢献できていない」とも述べたという。