<異世界スーサイド・スクワッド>凱旋帰還のはずが…ナナウエ離脱で王国追放? さらにはスースク泥酔&大喧嘩に
ハーレイ・クインやデッドショットといったDCコミックスを代表するヴィラン(悪役)たちで構成される特殊部隊スーサイド・スクワッドが、剣と魔法の異世界で大暴れする「異世界スーサイド・スクワッド」(毎週金曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・Prime Video・FOD・Huluほかで配信)。ワーナー ブラザース ジャパンが仕掛ける日本発の完全新作オリジナルアニメで、DCコミックスのキャラと異世界ファンタジーの魅力が味わえる異文化交流なミクスチャー作品。第8話では、シンカー(CV:大塚芳忠)を倒して意気揚々と王国へと帰還したスーサイド・スクワッド(スースク)を待ち受けていた試練が描かれた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】ハーレイへの平手打ちに、キレたキング・シャークが暴れる!(ほか、Episode8場面写真) ■左大臣、ハーレイをビンタして喰われる 帝国の幹部であるシンカーを倒したことで、王国からの歓待は間違いなしとルンルン気分で凱旋帰還するスースク。ところが、事態は思わぬ展開へとと進んでいく。女王の側近である左大臣(CV:佐々木義人)は、帰還したばかりのスースクに対し、すべての元凶はスースクを含めた異世界人たちにあると声を荒げ、キング・シャーク(CV:木村昴)を「お前のような亜人は見たことがない」と煽りまくる。さらに左大臣は、文句を言うハーレイ・クイン(CV:永瀬アンナ)に「立場を弁えよ」と平手打ち。すると、これにキレたキング・シャークは、一瞬で彼を飲み込んでしまうのだった。結果的に女王の出した裁きは、キング・シャークは処刑、そのほかのメンバーは国外追放というものとなった。 この謁見では、スースクが女王の罠にかかった形となった。もともと女王はスースクたちを英雄として迎えるつもりはなく、左大臣に彼らを挑発させることで彼らからの攻撃を誘い、それを理由に処刑するつもりだったのだろう。なぜスースクのことをこれほど強く嫌悪しているのかは定かではないが、スースクにとって女王は明らかに「敵」であることは疑う余地はないだろう。また注目したいのは、ハーレイが平手打ちを食らった瞬間のみんなの表情だ。この直前、キング・シャークが左大臣に暴言を吐かれた際には笑うほどの余裕を見せていたが、ハーレイに手を出された瞬間、一気に殺意のみなぎったキレ顔に変貌。実際にキング・シャークは間髪を入れずに左大臣を食べてしまったほどなので、スースクにおけるハーレイの存在感の大きさを感じさせてくれるシーンとなっている。これにはSNSでも「みんなブチギレw」「あーあ、やっぱり食べちゃったw」などの声があがっていた。 ■スースク泥酔で、各キャラの個性が爆発! 王国を追放となったスースクは、酒場でヤケ酒。酔っ払ったハーレイは、吟遊詩人(CV:石毛翔弥)の歌が自分たちのことを示していることに気づき、歌うのをやめるように要求。するとそれをきっかけに、スースク内での大喧嘩が勃発する。デッドショット(CV:山口令悟)とクレイフェイス(CV:福山潤)が暴れ出し、さらにはピースメイカー(CV:子安武人)までもがバトルに参戦。我慢強く傍観していたリック・フラッグ(CV:八代拓)までもがキレてしまい、酒場は半壊するのだった。 酒場でのシーンでは、キャラクターそれぞれの酔い方が分かって面白い。デッドショットはわりと王道で、口の悪さはそのままに、ベロベロになって潰れるだけ。ハーレイはやさぐれ度がアップし、リックや吟遊詩人に絡んでいく面倒なタイプ。ピースメイカーは一見するとしっかりとしていて酔っていないように見えつつ、じつは下半身は“真っ裸”というド級の変態性を見せつけた。そんななかで、もっとも印象的だったのはクレイフェイス。女性客を相手に泥人間であるクレイフェイスならではのエンターテイメント性あふれる自慢の一発芸を披露するのだが、あいにくとここは異世界のためにあえなく撃沈。現実世界であれば、かなりウケた気もするだけに残念だ。これにはSNSでも「現実世界では鉄板ネタだったんだろうね」「完全にスベってるw」などの声が寄せられていた。 ■リック、女王&上司にブチ切れて真の仲間に!? 翌朝、酒場で目覚めたスースクは、リックの提案によってゲートまで向かう。ゲートで時限爆弾をリセットし、これからキング・シャークの奪還に向かおうとするが、そこへアマンダ・ウォラー(CV:くじら)から無線通信が入る。リックからの現状報告を受けたアマンダは、ミッション達成は困難と判断し、リックのみに帰還命令を出し、クレイフェイスの首に仕込まれている爆弾を爆発させる。続けてハーレイの爆弾も起動しようとしたその瞬間、王国内で戦闘が行われている様子を確認したリックは、ミッションの続行を懇願。アマンダは、24時間で結果を出すことを条件に、ひとまずハーレイたちを生かすのだった。 ここではアマンダの非情さが浮き彫りになったとともに、リックの漢気にも注目したい。アマンダの部下であるリックは、これまでスースクの面々とは一定の距離を置き、あくまで監視役として振舞ってきたが、ここへきて明らかな変化が見てとれる。キング・シャークの奪還について理由を問われたリックは、この世界に残すと迷惑がかかると嘯いていたが、実際のところは彼を助けたいからというのが本音なのだろう。これまでアマンダの命令に忠実だったリックだが、無線通信後には「いけ好かない女王にも、無茶な命令をしてくるババアにも、必ずほえ面をかかせてやる!」と本音をぶちまけており、異世界と現実世界の両方で中間管理職をこなしてきたストレスが頂点に達したとも言える。いずれにしろ、これでリックは名実ともにスースクの仲間入りを果たしたのは間違いないだろう。クレイフェイスも当たり前のように生きており、スースクはまだ誰ひとり欠けていないだけに、ここからの逆襲が楽しみとなる一幕だった。これにはSNSでも「死ぬわけないって知ってたw」「よく考えれば泥だもんなあ」などの声があがっていた。さて次回第9話は8月30日(金)放送予定。楽しみすぎて、今から待ちきれない! ◆文/岡本大介