関係人口の創出探る 事業者10人ビジネススクールの前座で 館山(千葉県)
館山市の関係人口創出を目的に、地域内外の人材や事業者をつなぐビジネススクール「TURNSのがっこう―館山科―」の事前座談会が7日、JR館山駅東口の房州第二ビルで開かれた。必要とする人材を明確にしようと、10人の地域事業者らが同市の課題点や困り事を洗い出した。 同市を中心に、JR東日本千葉支社、市観光協会、館山商工会議所など、地域の関係者による組織で進めている「地域で取り組む館山市サテライトオフィス環境整備プロジェクト」の一環。移住専門誌TURNSのプロデューサー、堀口正裕氏を迎え、全4回の開催を予定している。 TURNSは専門誌の発行の他、地方への移住に関心のある人と地域をつなぐことを目的にさまざまな事業を展開しており、ビジネススクールもその一つ。地域の困り事や課題、魅力を引き出し、全国または海外の移住希望者に発信し、解決可能な人と効率的にマッチングを行おうという。 この日は、堀口氏が他自治体での成功事例などを紹介した他、参加者らで館山市の課題を挙げ、解決の糸口となる方法をグループワークで探った。 グループワークでは、会場とオンラインで3グループに分かれ、意見を出し合った。「館山ならではのオリジナル感がない」「情報発信の場がない」「生活スタイルを変えたくない移住者との交流が難しい(祭りに参加してほしい)」などの課題を挙げた後、解決案として「情報を集約したサイトをつくる」「一過性ではない共に汗をかく行事を行う」などと、活発にアイデアを発表していた。 今回挙げられた課題や困り事などは、会場で即時にイラストで表して可視化され、館山に興味のある人に向けて発信されるという。 堀口氏は「『食べ物がおいしい』や『良い景色』だけでは人は集まらない。具体的にこんなことを求めている行政や事業者がいるということを、移住希望者に発信していきたい」などと話していた。