なんで芝生が燃え広がったんだ?? FIA、F1中国GPの火災再発防止のため詳細な調査を実施へ
5年ぶりの開催となったF1中国GP。走行初日には、ランオフエリアの芝生に火災が発生したが、FIAはその原因を見つけられていないようだ。 【リザルト】F1第5戦中国GP:スプリント予選結果 FP1では、ターン7イン側の芝生に火災が発生し、セッションが赤旗中断となった。また、その後に行なわれたスプリント予選のSQ1終了間際にも、同じセクションで同様の火災が起き、SQ2開始がディレイされた。 FIAはFP1の後、スプリント予選までに火災が起きたエリアに訪れ、芝生に引火した原因を把握しようとした。ビデオ映像を使って行なわれた最初の分析では、マシンが飛ばした火花が芝生に落ち、発火したのではないかと示唆された。 しかしそれは、この現象に対する部分的な説明にしかならない。火は通常予想されるよりも、はるかに大きく燃え広がっていたからだ。しかも中国GP前の水曜日に大雨が降っており、特に地面や芝生が乾いていたわけではなく、燃える要素はますます見当たらない。そもそも、他のサーキットでも同様の火災が起きているわけではないのだ。 火災が大きくなった要因については、様々な説が浮上している。ひとつは上海のコースが沼地の上に作られているため、メタンガスが地面からしみ出し、それが引火して火災を引き起こしたというものだ。 他には、芝生の見た目をよくするために化学処理されており、それが問題を引き起こしているという説もあるが、金曜日に行なわれたFIAの最初の実地検査では、異臭や予期せぬ痕跡はなかったという。 スプリント予選で火災が再発したため、FIAは夕方により詳細な検査を行ない、何が起きているのかを把握し、真の原因を突き止めようと計画している。 言うまでもないがFIAは、また火災が起きることでセッション中断の引き金になったり、レース中にセーフティカーやその他の介入が必要になったりすることを避けたいと考えている。 こうした問題は過去に上海で起きたことはない。ただ、より路面に近いところを走り、多くの火花が散る現世代のグラウンドエフェクト・カーが上海を走るのは今回が初めてだ。
Jonathan Noble