憲法改正論議「丁寧に」「慎重に」 自民党新役員から相次ぐ
3日に行われた自民党新役員の会見では、憲法改正に向けた議論を慎重に進めるべきとの声が相次いだ。
●急いでゴール目指すものでもない
二階俊博幹事長は、憲法改正は自民党の党是であるとしながら、「広く多くのご意見を拝聴し、熱心に耳を傾けながら、新しい時代の憲法を立派なものに仕上げてく努力、責任を果たさないとならない」と述べた。自民党総裁でもある安倍首相は年内に自民党の憲法改正案を提出する意向を表明している。スケジュールについて「安倍総裁のご発言の通り」としながら、「あまりゆっくりもできないが、重大な問題なので、急いでゴールを目指すものでもない」と述べ、「慎重の上にも慎重」な議論が必要とした。 憲法9条について「今は改正を考えない」との見解を示していた岸田文雄政調会長も「時代の変化の中にあって、憲法をしっかり検討し、見直しし続けていく姿勢は重要」としながら「どこを議論し、どこを変えていくかが重要。9条についてもさまざまな議論がある。憲法は国民のもの。重大な議論を国民、党員とともに丁寧にしっかり進めていきたい」と述べた。 安倍首相に「憲法改正論議は党に任せてほしい」と伝えたという高村正彦副総裁は「目標としては臨時国会で自民党案を出せればいいなあと考えているが、しっかりと慎重に議論して、党内はもちろん、各党の考え方、国民全体の雰囲気をしっかり見ながら」進めるべきだとし、「目標は絶対的なものでもないが、立てた以上は最初からやめるというものでもない」と語った。