米スターバックス、ついにセットメニューを発売…低迷する売上を回復できるか(海外)
スターバックスはアメリカで、コーヒーまたは紅茶とクロワッサンまたは朝食サンドウィッチをセットにした2種類のセットメニューの販売を開始した。 ドリンクの種類は限られているものの、追加料金を支払ってカスタマイズすることもできる。 セット販売はファストフード業界では標準的な慣行となっているが、スターバックスの場合は驚きの動きだ。 スターバックス(Starbucks)は5ドル(約780円)と6ドル(約940円)のセットメニューの販売をアメリカで開始した。同社としては異例の動きだ。 「ペアリングメニュー」と呼ばれるこの2種類のセットメニューの販売は、2024年6月11日から始まった。 12オンス(354ml:トール)のアイスまたはホットのコーヒーまたは紅茶とバタークロワッサンのセットは5ドルから、朝食サンドイッチとのセットは6ドルからとなっている。
スターバックスのアメリカでの売り上げは低迷
セット販売は、長年にわたってファストフード業界での標準的な慣行となっている。例えばハンバーガーチェーンでは、数ドルの追加料金でフライドポテトとドリンクを追加できる。しかし、価格よりも製品の品質と種類に重点を置いてきたスターバックスがこれをやるとは驚きだ。 フードサービス調査会社Technomicのシニア・プリンシパルであるデビッド・ヘンクス (David Henkes) は、スターバックスについて「いろいろな意味で、手頃な価格の娯楽の象徴」だったとCNNに語り、「手頃な値段という感覚がなくなり、客を呼び込むために特典を利用しなければならなくなった」と付け加えた。 スターバックスは2024年初め、業績不振を発表した。今年最初の3カ月、アメリカにおけるスターバックスの既存店売上高は前年比で3%減少し、取引件数も7%減少した。ラクスマン・ナラシムハン(Laxman Narasimhan)CEOは、この結果に「残念だ」と述べた。 直近の決算報告では「消費者がより慎重になっていることを引き続き感じている」と投資家に語り、「自宅での食事を増やして節約している顧客もいる」とも述べた。 このような状況に陥っているのはスターバックスだけではない。他の飲食業幹部もナラシムハンのコメントに同調し、客は外食費を節約していると述べた。顧客を取り戻すために新たなサービスを導入して値上げをやめると宣言したファーストフードチェーンもある。