「わたしは死ねばいいのに」…ノートに担任が“花丸” 「学校は警察じゃない」調査拒否
日テレNEWS NNN
「わたしは死ねばいいのに」などと記されていた、小学生のノート。いじめを受けた女子児童が自殺をほのめかしたにもかかわらず、担任教師がつけたのは、大きな“花丸”でした。取材に応じた児童の母親は――。 ◇ 「わたしは死ねばいいのに」 「自分なんて、いなければよかった」 去年6月、当時小学4年生だった女子児童のノートには、こんな言葉がつづられていました。 しかし―― 自殺をほのめかす悲痛な訴えに対して、担任教師がつけたのは、大きな「花丸」。さらに、「You can do it !!(あなたならできる)」などと書き添えたのです。 いじめを受けた児童の母親 「『お母さん、これ、なんて書いてあるの?』って。見たときに、すごくショックで…。絶句しましたね」 ◇ ことの発端は去年2月、奈良市の小学校に通う女子児童が同級生に蹴られ、全治1週間のケガをしたことでした。 保護者は学校に、“いじめの調査をしてほしい”と訴えたといいますが、同級生が認めないことを理由に、調査を拒否したといいます。 いじめを受けた児童の母親 「『学校は警察じゃない』ということで、調査できないと(言われた)」 「蹴った瞬間を見た子もいるのに、(娘は)自分の言ったことが信じてもらえていないということで、すごく悲しんでいました」 ◇ その後、女子児童がノートにつづった切実な思いに、担任教師が返したのは、信じがたい言葉でした。 奈良市教育委員会(6日) 「(花丸は)“励ましの気持ちをもって書いた”と、当時、担任の教諭は説明をしています」 さらに、教師は「女子児童から“花丸をつけてほしい”と言われた」と説明したというのですが……。 いじめを受けた児童の母親 「娘は、絶対に否定しています。もう、怒りしかないですね」 奈良市は、どちらの言い分が正しいのか判断できないとする一方で、ノートをめぐる一連の対応は不適切だったとしています。 ◇ その後もいじめは続き、女子児童は、「適応障害」や「PTSD・心的外傷後ストレス障害」と診断され、現在も症状に苦しんでいるといいます。 学校は、保護者から再び調査を求められるまで、約8か月もの間、いじめを放置。そうして去年11月、奈良市は今回の件を、いじめの「重大事態」に認定しました。 いじめを受けた児童の母親 「もっと早くに、しっかりと対応をしてくれていれば娘が病むこともなかったし、もっと早く、娘が安心して学校に通える状況に戻れたんじゃないかなと」 奈良市は、調査結果を今月中に公表するとしています。 (12月7日放送『news zero』より)